リアルディライト

リアルディライト (Real Delight)

リアルディライト（1949年 - 1969年）は、アメリカ合衆国で活躍したサラブレッドの競走馬であり、繁殖牝馬でもありました。1952年、彼女は3歳という若さで最優秀古牝馬に選ばれ、その年の競馬シーンで大いに注目を集めました。また、1987年にはアメリカの競馬殿堂に名を刻み、その偉業が記憶されています。

経歴

リアルディライトは、当時名門のオーナーブリーダーであるカルメットファームの生産品です。父馬は主力種牡馬のブルリー、母馬はステークス競走で6勝を挙げたブルーディライトです。このことからも、彼女の血統の素晴らしさが伺えます。所有者であるカルメットファームのゼネラルマネージャー、ベン・ジョーンズの息子であるホレース・ジョーンズ調教師の下で、訓練を受けました。

彼女は体格に恵まれており、体高は17ハンド（約172.72センチメートル）にも及びましたが、そのため脚に負担がかかり、2歳時に膝の故障を抱えたため、競走デビューは遅れました。1952年にようやく競馬場デビューを果たし、初戦のオプショナルクレーミング競走を見事に制し、続くレースでも連勝を重ねました。特にアッシュランドステークスでの勝利は、彼女が初めてステークス競走を制した瞬間でした。

4戦目では牡馬との初対戦に挑み、惜しくもアタマ差で敗北を喫しましたが、その後は連勝を続け、ケンタッキーオークス、ピムリコオークス、コーチングクラブアメリカンオークスなど、名だたるレースにおいて勝利を収めていきました。「若き牝馬三冠」のような栄誉もあり、彼女はその年の競走成績を総合して11勝を上げました。

しかし、1953年の4歳シーズンは初戦を落とし、波乱のスタートとなりました。その後、アーリントンメイトロンハンデキャップでは勝利を手にしましたが、それ以降の競走で次々と敗北し、ついには競走生活から引退することになりました。

引退後

引退後、リアルディライトはカルメットファームに戻り、ここで1969年に亡くなるまでの間に10頭の産駒を誕生させました。競走成績としてはやや物足りないものの、その中から3頭がステークス競走を勝ち取った実績がありました。

特にプラムケーキ（1958年生まれ）は、リアルディライトの重要な子孫とされており、21戦中8勝を挙げ、後に繁殖牝馬としても成功を収めました。プラムケーキの子孫からも多くの競走馬が輩出され、その牝系は現在も息づいています。

例えば、スプリングサンシャイン（1974年生まれ）は、リアルディライトの産駒の中で最も賞金を稼ぎ、その後何頭ものグレード競走勝ち馬を輩出しました。また、ヘリオライト（1957年生まれ）の曾孫、レガシーオブストレングスも繁殖牝馬として日本に輸入され、優れた競走馬を世に送り出しています。

そして1987年、リアルディライトはアメリカ競馬殿堂から殿堂馬として認定され、その名声が後世に語り継がれることとなりました。

評価と勝鞍

彼女の主な勝鞍には、アッシュランドステークス、ケンタッキーオークス、ピムリコオークス、コーチングクラブアメリカンオークスなどがあります。1952年の競走成績は、12戦11勝という圧倒的なもので、最優秀3歳牝馬や最優秀古牝馬にも選ばれました。

リアルディライトの伝説は、ただの競走成績だけでなく、彼女が後に残した繁殖牝馬としての血統の影響力の大きさにもあります。このように、リアルディライトはアメリカ競馬の歴史に名を刻む偉大な存在の一頭と言えるでしょう。

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