リディキュラス・シックス

『リディキュラス・シックス』（The Ridiculous 6）は、2015年にNetflixで配信されたアメリカのコメディ映画です。フランク・コラチが監督を務め、アダム・サンドラーが主演を務めました。劇場公開はされず、Netflixでの配信のみとなっています。

ストーリー

物語の舞台は西部開拓時代のアメリカ。主人公のトミー・ストックバーンは、ネイティブ・アメリカンに育てられ、ナイフの達人として「ホワイト・ナイフ」の異名で知られています。彼はスモーキング・フォックスとの結婚を控えていましたが、ある日、ならず者の一団との騒動に巻き込まれてしまいます。

その騒動で、トミーはクレムという男の左目を潰してしまいます。その後、トミーの前にフランク・ストックバーンと名乗る銀行強盗が現れ、自分がトミーの実の父親だと告げます。最初は疑心暗鬼だったトミーですが、フランクから母親が謎の男に殺された過去を聞かされ、自身の記憶と重なる部分があったため、次第に父親だと信じるようになります。

フランクは、自分が余命わずかであることを明かし、トミーに5万ドルを隠した場所を教えます。しかし、翌日、フランクを追うならず者たちが集落に現れ、フランクはトミーと集落の安全のために、彼らに金の場所を教えることになります。

トミーは父親と5万ドルを取り戻すため、盗みを計画しますが、部族の長老たちの反対にあい、卑劣な人間たちから金を盗むことにします。その旅の途中で、トミーは自分に5人の異母兄弟がいることを知ります。ロバ乗りのレイモン、大酒飲みのダニー、ピアニストのチコ、楽天家のリル・ピート、山男のヘルム。彼らはトミーの計画に協力することになります。また、ダニーとチコが合流した際、チコの上司であるスマイリー・ハリスも仲間に加わります。ハリスはかつてフランクの強盗団に所属しており、フランクに裏切られた過去を持っていました。

一方、トミーに左目を潰されたクレムは、右目を潰してパッチ・ギャングに入り、トミーへの復讐を誓います。パッチ・ギャングはトミーをおびき出すため、スモーキング・フォックスを人質にします。クレムが失明していることに気づいたフォックスは、その隙をついて脱走を試みるのでした。

キャスト

アダム・サンドラー（トミー・ストックバーン／ホワイト・ナイフ）
テイラー・ロートナー（リル・ピート）
ロブ・シュナイダー（ラモン）
ルーク・ウィルソン（ダニー）
デヴィッド・スペード（チコ）
ニック・ノルティ（フランク・ストックバーン）
スティーヴ・ブシェミ（ドク・グリフィン）
ウィル・フォーテ（ウィル・パッチ）

その他の日本語吹き替え：越後屋コースケ／岡田恵／関雄／丸山有香
日本語版スタッフ：演出：依田孝利、翻訳：緒方真紀、音楽演出：市之瀬洋一、制作：東北新社

製作

コロンビア・ピクチャーズ、パラマウント・ピクチャーズ、ワーナー・ブラザース映画が当初製作に携わっていましたが、途中で企画から撤退。その後、2015年1月にNetflixが製作を発表し、多くのキャストが新たに参加しました。主要撮影は2015年2月20日に始まり、同年5月2日に終了しました。

配信

2015年12月11日にNetflixで全世界配信が開始されました。2016年1月6日には、配信開始から1ヶ月間で、Netflix史上最高の視聴者数を記録し、配信地域のすべてで視聴回数1位を達成しました。

騒動

本作は、ネイティブ・アメリカンの描写を巡って大きな騒動となりました。2015年4月23日、ネイティブ・アメリカン向けのニュースサイトが、本作に出演予定だった12人の俳優と文化監修者が、アパッチ族の描写に抗議して降板したと報じました。降板した俳優たちは、本作がネイティブ・アメリカンをネガティブに描写しており、風刺としても行き過ぎていると批判しました。一方で、撮影に参加した100人以上のネイティブ・アメリカンの俳優のうち、降板したのは4人だけだったという報道もあります。Netflixは、タイトルに「リディキュラス」という言葉を用いたのは、西部劇とステレオタイプを風刺するためだとコメントしました。

評価

本作は、批評家から非常に厳しい評価を受けています。映画批評サイトRotten Tomatoesでは、批評家支持率が0%、平均点が10点満点で3.3点と酷評されており、「ネタが悉く滑っている」と評されています。Metacriticでも、加重平均値が18/100と低い評価となっています。

外部リンク

リディキュラス・シックス - Netflix
リディキュラス6 - allcinema
The Ridiculous 6 - IMDb（英語）
The Ridiculous 6 - Rotten Tomatoes（英語）

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