リビア・ディナール

リビア・ディナール（Libyan dinar）は、リビアの公式通貨であり、ISO 4217コードはLYDで示されます。補助通貨としてはディルハム（dirham）が用いられ、1リビア・ディナールは1000ディルハムに相当します。リビアの人々の間では、日常会話においてディナールは「ジニ（jini）」または「ジネー（jineh）」と呼ばれることが多く、公式な場以外でディナールという名称が使われることは稀です。

歴史

1951年にリビア連合王国として独立した後、リビア・ポンドが導入されました。その後、1969年にムアンマル・アル＝カッザーフィー（カダフィ）によるクーデターが発生し、王政が倒れ共和制へと移行しました。この政変後も、旧通貨であるリビア・ポンドが暫定的に使用されましたが、1971年にデノミが実施され、新たな通貨としてリビア・ディナールが導入されました。

硬貨

現在、リビアで主に流通している硬貨は、50ディルハム、100ディルハム、¼ディナール（250ディルハム）、½ディナール（500ディルハム）の4種類です。かつては1ディルハム、5ディルハム、10ディルハム、20ディルハムの硬貨も発行されていましたが、現在では流通することはほとんどありません。ただし、これらの硬貨も法定通貨としての地位は保たれています。

紙幣

1971年のデノミによりリビア・ディナールが導入された際、新通貨の紙幣として¼ディナール、½ディナール、1ディナール、5ディナール、10ディナール札が発行されました。その後、2002年には20ディナール札、2008年には50ディナール札が新たに追加されました。

2011年にカダフィ政権が崩壊すると、カダフィの肖像が描かれていた1ディナール紙幣と50ディナール紙幣のデザインが変更されました。その他の紙幣についてもマイナーチェンジが行われています。2015年からは新しいデザインの紙幣が発行され始め、2019年からは耐久性の高いポリマー紙幣が順次導入されています。

これらの変遷を経て、リビア・ディナールはリビアの経済を支える重要な通貨としての役割を担い続けています。

関連項目

ディナール

外部リンク

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