リュートのための古風な舞曲とアリア
『リュートのための古風な舞曲とアリア』（伊: Antiche danze ed arie per liuto）は、イタリアの作曲家オットリーノ・レスピーギによって作曲された3集からなる組曲です。レスピーギが古楽の研究から得たインスピレーションを基に、古いリュート音楽を現代のオーケストラや弦楽合奏のために編曲した作品であり、各組曲はそれぞれ4つの楽章で構成されています。
レスピーギはサンタ・チェチーリア音楽院で教授を務めていた頃、同音楽院の図書館で古楽譜の研究に没頭しました。その研究の成果として生まれたのが、この『リュートのための古風な舞曲とアリア』です。組曲のタイトルは、『リュートのための古い舞曲とアリア』、あるいは『リュートのための古い歌と舞曲』（Antiche arie e danze per liuto）などと訳されることもあります。古い訳語である『リュートのための古代舞曲とアリア』は誤解を招きやすいため、近年ではあまり用いられません。
組曲は以下の3つから構成されています。
第1組曲 (1917年)：16世紀のリュート曲をオーケストラのために編曲
第2組曲 (1923年)：16世紀から17世紀のリュート曲をオーケストラのために編曲（1924年初演）
第3組曲 (1931年)：16世紀から17世紀のリュート曲を弦楽合奏のために編曲（1932年初演）
中でも第3組曲が特に有名で、演奏される機会も多くなっています。
第1組曲はオーケストラによって演奏されます。各楽章ごとに編成が異なり、演奏時間は約15分です。
1. 小舞踏曲（Balletto）：シモーネ・モリナーロの作品「オルランド伯爵」に基づいています。Allegretto moderato、ニ長調、4/4拍子。
編成：オーボエ2、チェンバロ、弦五部
2. ガリアルダ（Gagliarda）：ヴィンチェンツォ・ガリレイの作品に基づいています。Allegro maroato-Andantino mosso、ニ長調、3/4拍子。
編成：フルート2、オーボエ2、コーラングレ、ファゴット2、ホルン2、ハープ、チェンバロ、弦五部
3. ヴィラネッラ（Villanella）：16世紀末の作者不明の曲に基づいています。Andante cantabile-Poco più mosso-Primo tempo、ロ短調、2/4拍子。
編成：フルート、オーボエ、ハープ、弦五部
4. 酔った歩みと仮面舞踏会（Passo mezzo e Mascherada）：16世紀末の作者不明の曲に基づいています。Allegro vivo-Vivacissimo-Allegretto-Allegretto-Vivo-Vivacissimo-Meno(maroato e sostenuto)、ニ長調、2/4拍子。
編成：フルート2、オーボエ2、ファゴット2、ホルン2、トランペット、ハープ、弦五部
第2組曲もオーケストラによって演奏されます。第1組曲よりも編成が大きく、演奏時間は約20分です。
1. 優雅なラウラ（Laura soave）：ファブリツィオ・カローゾの作品に基づいています。Andantino-ガリアルダ(Allegro marcato)-サルタレッロ(Lo stesso tempo)-カナリオ(Andantino)、ニ長調、2/4拍子。
編成：フルート、オーボエ2、クラリネット2、ファゴット、ホルン2、ハープ、チェンバロ（四手）、弦五部
2. 田園舞曲（Danza rustica）：ジャン＝バティスト・ベサールの作品に基づいています。Allegretto、ホ長調、2/2拍子。
編成：ピッコロ、フルート、オーボエ2、クラリネット2、ファゴット2、ホルン2、トランペット2、チェンバロ（四手）、弦五部
3. パリの鐘（Campanae parisienses）：中間部のアリアはマラン・メルセンヌの作とされています。Andante mosso-Largo espressivo、ハ長調、4/4拍子。
編成：フルート3、オーボエ2、コーラングレ、ファゴット2、ホルン2、トランペット、トロンボーン3、チェレスタ、ハープ、弦五部
4. ベルガマスカ（Bergamasca）：ベルナルド・ジャノンチェッリの作品に基づいています。Allegro、ニ長調、2/2拍子。
* 編成：ピッコロ、フルート2、オーボエ2、クラリネット2、ファゴット2、ホルン3、トランペット2、トロンボーン3、ティンパニ（3台）、ハープ、チェンバロ（四手）、弦五部
第3組曲は弦楽合奏または弦楽四重奏によって演奏されます。演奏時間は15分から20分です。
1. イタリアーナ（Italiana）：作曲者不詳、16世紀頃の作品。Andantino、変ホ長調、3/4拍子。
2. 宮廷のアリア（Arie di corte）：ジャン＝バティスト・ベサールの作品。Andante cantabile、ト短調、3/4拍子。
3. シチリアーナ（Siciliana）：作曲者不詳、16世紀頃の作品。Andantino、ハ短調、3/4拍子。
4. パッサカリア（Passacaglia）：ルドヴィコ・ロンカッリの曲に基づいています。Maestoso、ト短調、3/4拍子。
特に第3曲「シチリアーナ」は、つのだ・たかしのリュート演奏がテレビCMで使用され、大ヒットしました。この曲は、平原綾香のアルバム『そら』にも収録されています。
『リュートのための古風な舞曲とアリア』第1組曲, 第2組曲, 第3組曲の楽譜 - 国際楽譜ライブラリープロジェクト
レスピーギはサンタ・チェチーリア音楽院で教授を務めていた頃、同音楽院の図書館で古楽譜の研究に没頭しました。その研究の成果として生まれたのが、この『リュートのための古風な舞曲とアリア』です。組曲のタイトルは、『リュートのための古い舞曲とアリア』、あるいは『リュートのための古い歌と舞曲』（Antiche arie e danze per liuto）などと訳されることもあります。古い訳語である『リュートのための古代舞曲とアリア』は誤解を招きやすいため、近年ではあまり用いられません。
組曲は以下の3つから構成されています。
第1組曲 (1917年)：16世紀のリュート曲をオーケストラのために編曲
第2組曲 (1923年)：16世紀から17世紀のリュート曲をオーケストラのために編曲（1924年初演）
第3組曲 (1931年)：16世紀から17世紀のリュート曲を弦楽合奏のために編曲（1932年初演）
中でも第3組曲が特に有名で、演奏される機会も多くなっています。
第1組曲
第1組曲はオーケストラによって演奏されます。各楽章ごとに編成が異なり、演奏時間は約15分です。
1. 小舞踏曲（Balletto）：シモーネ・モリナーロの作品「オルランド伯爵」に基づいています。Allegretto moderato、ニ長調、4/4拍子。
編成：オーボエ2、チェンバロ、弦五部
2. ガリアルダ（Gagliarda）：ヴィンチェンツォ・ガリレイの作品に基づいています。Allegro maroato-Andantino mosso、ニ長調、3/4拍子。
編成：フルート2、オーボエ2、コーラングレ、ファゴット2、ホルン2、ハープ、チェンバロ、弦五部
3. ヴィラネッラ（Villanella）：16世紀末の作者不明の曲に基づいています。Andante cantabile-Poco più mosso-Primo tempo、ロ短調、2/4拍子。
編成：フルート、オーボエ、ハープ、弦五部
4. 酔った歩みと仮面舞踏会（Passo mezzo e Mascherada）：16世紀末の作者不明の曲に基づいています。Allegro vivo-Vivacissimo-Allegretto-Allegretto-Vivo-Vivacissimo-Meno(maroato e sostenuto)、ニ長調、2/4拍子。
編成：フルート2、オーボエ2、ファゴット2、ホルン2、トランペット、ハープ、弦五部
第2組曲
第2組曲もオーケストラによって演奏されます。第1組曲よりも編成が大きく、演奏時間は約20分です。
1. 優雅なラウラ（Laura soave）：ファブリツィオ・カローゾの作品に基づいています。Andantino-ガリアルダ(Allegro marcato)-サルタレッロ(Lo stesso tempo)-カナリオ(Andantino)、ニ長調、2/4拍子。
編成：フルート、オーボエ2、クラリネット2、ファゴット、ホルン2、ハープ、チェンバロ（四手）、弦五部
2. 田園舞曲（Danza rustica）：ジャン＝バティスト・ベサールの作品に基づいています。Allegretto、ホ長調、2/2拍子。
編成：ピッコロ、フルート、オーボエ2、クラリネット2、ファゴット2、ホルン2、トランペット2、チェンバロ（四手）、弦五部
3. パリの鐘（Campanae parisienses）：中間部のアリアはマラン・メルセンヌの作とされています。Andante mosso-Largo espressivo、ハ長調、4/4拍子。
編成：フルート3、オーボエ2、コーラングレ、ファゴット2、ホルン2、トランペット、トロンボーン3、チェレスタ、ハープ、弦五部
4. ベルガマスカ（Bergamasca）：ベルナルド・ジャノンチェッリの作品に基づいています。Allegro、ニ長調、2/2拍子。
* 編成：ピッコロ、フルート2、オーボエ2、クラリネット2、ファゴット2、ホルン3、トランペット2、トロンボーン3、ティンパニ（3台）、ハープ、チェンバロ（四手）、弦五部
第3組曲
第3組曲は弦楽合奏または弦楽四重奏によって演奏されます。演奏時間は15分から20分です。
1. イタリアーナ（Italiana）：作曲者不詳、16世紀頃の作品。Andantino、変ホ長調、3/4拍子。
2. 宮廷のアリア（Arie di corte）：ジャン＝バティスト・ベサールの作品。Andante cantabile、ト短調、3/4拍子。
3. シチリアーナ（Siciliana）：作曲者不詳、16世紀頃の作品。Andantino、ハ短調、3/4拍子。
4. パッサカリア（Passacaglia）：ルドヴィコ・ロンカッリの曲に基づいています。Maestoso、ト短調、3/4拍子。
特に第3曲「シチリアーナ」は、つのだ・たかしのリュート演奏がテレビCMで使用され、大ヒットしました。この曲は、平原綾香のアルバム『そら』にも収録されています。
『リュートのための古風な舞曲とアリア』第1組曲, 第2組曲, 第3組曲の楽譜 - 国際楽譜ライブラリープロジェクト
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