リワードウイング

リワードウイング

リワードウイングは、日本の競馬界で特に輝かしい名を刻んだ競走馬です。この馬の最も大きな栄光は、1985年にエリザベス女王杯を制覇したことです。生まれはグリーングラスの子であり、JI 中では唯一のGI勝ち馬として知られています。主に内田国夫騎手が騎乗していましたが、彼は後に調教助手へと転身しました。

戦績

リワードウイングは、420キログラム前後の比較的小さな体躯を持つ競走馬で、デビュー戦は1984年10月14日、京都競馬場の新馬戦でした。このレースでは内田騎手が騎乗し、2着という結果でした。その後、連続して勝利を逃し、初勝利を挙げるのはデビューから5戦目となる1985年2月の未勝利戦でした。この勝利は彼の競走生活の始まりに過ぎません。

その後もリワードウイングは小島貞博騎手に騎乗が代わりチューリップ賞に挑戦しましたが、5着に終わりました。続いて、忘れな草賞では2着に食い込むものの、オープンレースでの活躍が続いても、なかなか本賞金を獲得することができませんでした。1975年5月には、内田騎手が再起用され、京都競馬場の2400メートルのレースで2勝目を挙げることができました。

それでもオークスには出走せず、リワードウイングは無理をせず月に1回のペースでレースに出走しました。3勝目が実現したのは9月の長月特別までお預けとなりました。10月に入って、初めて重賞レースであるローズステークスに挑戦するも、8着と振るわず、次に挑むエリザベス女王杯では大きな見せ場を迎えることとなります。

エリザベス女王杯では、20頭立ての中から6番人気でレースに臨みました。ライバルには桜花賞馬エルプスやオークス馬ノアノハコブネ、1番人気のアサクサスケールなどが名を連ねていました。リワードウイングは後方からの追走に徹し、直線では外から差し込む形で先頭争いに相乗りしました。結果、2分26秒8という当時のレースレコードを打ち立てながら、見事に優勝を果たしました。この勝利は、内国産種牡馬に苦労していた時代において、父グリーングラスの名声を一層高める結果となりました。

その後、エルプスとノアノハコブネが現役を引退する中、リワードウイングも引き続き内田騎手と共に競走を続けました。しかし、大原ステークスでの3着が最高成績で、エリザベス女王杯以降の1勝も叶わず、最終的には通算20戦で4勝となり現役を引退しました。

引退後

引退後、リワードウイングは繁殖牝馬としての道を歩むことになりましたが、特に目立つ代表産駒は誕生しませんでした。ただし、その血は孫の世代に受け継がれ、リワードフォコンやリワードアンセルが誕生するなど、根強く続いていました。晩年には繁殖牝馬としての活動を終えると、2002年2月からは功労馬としてうらかわ優駿ビレッジAERUに移り、余生を送ることとなります。そこでは他の仔馬たちを見守る優しい一面を示し、多くのファンが訪れる人気の存在となりました。

しかし、2008年1月15日に老衰によって息を引き取りました。リワードウイングの競走生活と引退後の活動は、数多くのファンに愛されたキャラクターとして記憶されることでしょう。

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