ルター派世界連盟

ルター派世界連盟（LWF）とは

ルター派世界連盟（Lutheran World Federation, LWF）は、ルター派（ルーテル教会）の世界的共同体です。1947年にスウェーデンのルンドで設立され、世界99カ国に150の加盟教会、約7700万人のルター派キリスト者を擁しています。前身は1923年設立のルター派世界総会です。

日本においては、日本福音ルーテル教会、近畿福音ルーテル教会が加盟しており、日本ルーテル教団も準会員として参加しています。

名称について

日本福音ルーテル教会などは「ルーテル世界連盟」と表記していますが、これは教派名を「ルーテル教会」としているためです。かつては宗教改革者ルターを「ルーテル」と発音していましたが、現在では歴史教科書や専門書などで「ルター派」と表記されるのが一般的です。

本稿では、現代日本における一般的な傾向と、ルターがルター派教会の枠を超える歴史的人物であることを考慮し、「ルター派世界連盟」という名称を採用します。

基本教義

ルター派世界連盟は、旧約聖書・新約聖書への信仰を告白し、これらを教説、生活、奉仕の唯一の典拠・規範とします。また、加盟教会は三位一体の神への信仰を告白し、神の言葉による宣教において一致し、説教壇と聖餐式とのつながりにおいて互いに結びついています。一つの聖なる公同教会、使徒的教会の一員であることを告白し、世界におけるキリスト教徒の統一に貢献することを目指します。

諸課題と目標

ルター派世界連盟の職務原則は、聖書とルター派の信条に基づいています。主な目標は以下の4点です。

1. 世界におけるルター派教会の結びつきと協同の強化
2. エキュメニズム運動と異教徒との関係、神学的問題点の明確化
3. 教会と社会における証
4. 意思の疎通、責任と参加

これらの目標達成のため、ルター派世界連盟は困窮と大災害救援、世界的な問題、世界人権宣言における問題解決、宣教と発展途上国援助などに積極的に関与しています。活動の主要部分は社会奉仕活動と発展途上国援助であり、2004年には全予算の81%がこれらの活動に費やされました。また、世界中の学生や研究者への奨学金も提供しています。

ヴィッテンベルク・ルター派世界連盟センター

2009年5月15日、ルター派世界連盟はルターゆかりの地であるヴィッテンベルクに出先事務所を開設しました。このセンターは、マルティン・ルターの都市に集うルター派教会関係者への宗教的・神学的サポート、学生・研究者、教会共同体グループ、牧師向けの研修プログラムの開発などを行います。

ドイツ福音主義教会、アメリカ福音ルター派教会との連携を密にしながら運営され、エキュメニズム運動に関わる世界中の人々による500本の植樹を行う「ルターの庭」建設も、重要な使命の一つです。最初の植林は2009年11月1日に行われ、2017年の宗教改革500周年記念式典へと繋がっています。

外部リンク

The Lutheran World Federation

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