ルドフォーディアン

ルドフォーディアン期についての詳細

概要

ルドフォーディアン（Ludfordian）は、国際層序委員会が設けた地質学の用語であり、約4億2560万年前から4億2300万年前までの期間を指します。この時代は、シルル紀内のラドロー世の後期にあたります。前期ラドロー世のゴースティアンに続く時代で、次はプリドリ世へと続きます。日本語では「ラドフォード期」とも呼ばれています。

生物の絶滅

ルドフォーディアン期には、放散虫が三度目の大規模な絶滅を経験しました。この時代の死滅は、シルル紀中の前回の大量絶滅（ホメリアン - ゴースティアン境界）とは異なり、放散虫が被害を受けたものです。具体的には、この時期に全体の放散虫科の29%、属の23%が絶滅しました。特に、ウェンロック世からルドロー世にかけて繁栄を見せたEntactinaria目のRotasphaeridae科及びPseudorotasphaeridae科に属する多くの種が、この時期に姿を消しました。

層序学的定義

ルドフォーディアン階は、国際的に標準として採用されている模式層断面が存在します。この模式層は、イギリスのラドローから南西2.5キロメートルの地点であるサニーヒル・クオリーに位置しています。ここにおける示準化石として、フデイシの一種であるSaetograptus leintwardinensis leintwardinensisが使用されています。二次的な示準化石には、腕足動物のKirkidium knightiiやStrophonella euglypha、また単独サンゴのD. myops、P. globosaなどが含まれています。1981年にドーニングが行った研究では、Cymbosphaeridium pilaris、Leoniella carminae、Multiplicisphaeridium paraquaferumなどのアクリターク類のバイオゾーンが基底のわずか下に位置していることが報告されています。

日本における発見

日本では、岐阜県の吉城郡上宝村にある一重ヶ根層からルドロー世からプリドリ世の三葉虫化石が見つかっています。また、福井県に位置する飛騨外縁帯の子馬巣谷層下部からは、放散虫化石が発見されており、特にZadrappolus yoshikiensis群集に属するものが見られます。この放散虫豊富な群集はルドロー世からプリドリ世にかけての示準化石にあたりますが、前期ルドロー世すなわちゴースティアン期に属する化石は含まれていないため、この地層はルドフォーディアン階からプリドリ世に当たると判断されています。

また、子馬巣谷層中部でも一重ヶ根層に似た放散虫群集が発見されており、その結果から同時期である可能性が指摘されています。しかし、ルドロー世やプリドリ世を代表するPraespongocoelia属やPseudospongoprunum属は見つかっておらず、代わりにシルル紀末から前期デボン紀まで生存していたFutobari属が見つかっているため、この層はさらに後の時代に相当する可能性が高いと考えられています。

結論

ルドフォーディアンは地球の歴史において重要な時代であり、放散虫の大規模な絶滅を体現しています。また、日本においてもいくつかの地層でこの時期に関連する化石が発見されており、その研究が進められています。

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