レッスルマニアVIII

レッスルマニアVIII：伝説のダブルメインイベントと衝撃の結末

1992年4月5日、アメリカ合衆国で開催されたレッスルマニアVIIIは、プロレス団体WWF（現WWE）にとって、年間最大のイベントであり、ペイパービュー（PPV）として世界中に配信されました。この大会は、2つのメインイベントが大会を象徴する重要な出来事として、大々的に宣伝されました。

注目を浴びた2大メインイベント

まず一つ目のメインイベントは、ランディ・サベージとリック・フレアーの宿命の対決です。当時、サベージの妻であったエリザベス（実際には既に離婚していた）とフレアーの不倫関係を巡る確執が、リング上での激しい戦いに発展しました。この試合は、予期せぬ展開を見せ、フレアー選手の大流血という衝撃的な結末を迎えたことも話題となりました。WWFは当時、流血を伴う試合を禁止していましたが、この試合はそのルールを覆す結果となりました。

もう一つのメインイベントは、ハルク・ホーガンとシッド・ジャスティスの激突です。ロイヤルランブルでのシッドの裏切り行為をきっかけに始まったこの試合は、ホーガンがプロレス界からの引退を示唆していたこともあり、世界中から大きな注目を集めました。この試合は、WWF王座戦としては初のノンタイトル戦として開催され、映画界への転身を目指していたホーガンにとって、一時的な引退試合という位置づけでもありました。試合には、パパ・シャンゴが乱入するなど、予想だにしない展開が繰り広げられました。

その他見どころ満載の大会

レッスルマニアVIIIでは、メインイベント以外にも数々の注目すべき試合が繰り広げられました。WWFインターコンチネンタル王座を賭けた、ロディ・パイパーとブレット・ハートの試合や、マネー・インクとナチュラル・ディザスターズによるWWFタッグ王座戦など、タイトルマッチも複数実施されました。当初、マネー・インクに挑戦する予定だったリージョン・オブ・ドゥームは、ホークの出場停止処分により、急遽ナチュラル・ディザスターズとの対戦に変更されました。この対戦カードは、数ヶ月後のサマースラムでようやく実現することとなります。

さらに、この大会は、シェイン・マクマホンのテレビデビューの場となりました。彼は、サベージとフレアーの試合で、舞台裏から駆けつけてきたエリザベスを制止したり、試合後には興奮したサベージを落ち着かせるなど、重要な役割を果たしました。

オープニングでは、リーバ・マッキンタイアが「星条旗」を独唱するなど、エンターテインメント性も高く、観客を熱狂の渦に巻き込みました。

試合結果

以下に、レッスルマニアVIIIの主な試合結果を示します。

ダークマッチ
○ザ・ブッシュワッカーズ vs ●ビバリー・ブラザーズ
○ショーン・マイケルズ vs ●ティト・サンタナ
○ジ・アンダーテイカー vs ●ジェイク・ザ・スネーク・ロバーツ
WWFインターコンチネンタル王座戦
●ロディ・パイパー vs ○ブレット・ハート
ビッグ・ボスマン、ハクソー・ジム・ドゥガン、サージェント・スローター、バージル vs ザ・マウンティー、リポマン、ナスティ・ボーイズ
WWF世界ヘビー級王座戦
●リック・フレアー vs ○ランディ・サベージ
○タタンカ vs ●リック・マーテル
WWFタッグ王座戦
●マネー・インク vs ○ナチュラル・ディザスターズ（カウントアウト、王座移動なし）
○オーエン・ハート vs ●スキナー
○ハルク・ホーガン vs ●シッド・ジャスティス（反則勝ち）

レッスルマニアVIIIは、数々の伝説的な瞬間と、プロレスの歴史に名を刻む試合で彩られた大会として、多くのファンに記憶されています。

もう一度検索