レッスルマニアX-Seven

レッスルマニアX-Sevenは、2001年4月1日、当時WWF（現WWE）が開催したプロレスの祭典です。会場はテキサス州ヒューストンで、この大会はシリーズ17回目の開催となります。

この大会は、数々の伝説的名勝負が生まれたことで知られています。特に注目すべきは、メインイベントのWWF王座戦、ストーンコールド・スティーブ・オースチン対ザ・ロック戦です。激しい攻防の末、オースチンはまさかのヒールターン。試合終盤、シェイン・マクマホンが乱入し、ザ・ロックを攻撃。そして、オースチンが椅子でロックを痛めつけ、王座を奪取しました。このオースチンのヒールターンは、彼自身のキャリアの中でも異例の出来事であり、後にオースチン自身も失敗だったと振り返っています。しかし、オースチンの地元テキサスでの開催ということもあり、観客はオースチンの戴冠に熱狂しました。

もう一つのハイライトは、ダッドリー・ボーイズ、ハーディー・ボーイズ、エッジ&クリスチャンの3チームによるWWFタッグ王座戦です。この試合は、TLCマッチという危険なルールで行われ、プロレスリング・イラストレーテッド紙で2001年の年間最高試合に選出されるほどの大熱戦となりました。テーブル、はしご、梯子を用いた驚愕の攻防は、観る者を圧倒したに違いありません。

さらに、トリプルH対ジ・アンダーテイカー戦では、トリプルHの入場時にモーターヘッドが生演奏を披露。その迫力は、会場の熱気をさらに高めたことでしょう。また、カート・アングル対クリス・ベノワ戦も、WWEのスーパースター達が選ぶレッスルマニア名勝負トップ10にランクインするなど、高い評価を得ています。

大会ではその他にも、WWFインターコンチネンタル王座戦、WWFハードコア王座戦、WWFヨーロピアン王座戦、WWF女子王座戦など、様々なタイトルマッチが繰り広げられました。そして、シェイン・マクマホン対ミスター・マクマホンのストリートファイト、ギミック・バトルロイヤルなど、バラエティ豊かな試合も大会を盛り上げました。

X-ファクター対スティーブ・ブラックマン&グランマスタ・セクシーのサンデー・ナイト・ヒートマッチで幕を開けたレッスルマニアX-Seven。クリス・ジェリコ対ウィリアム・リーガル、A.P.A&タズ対ライト・トゥー・センサー、レイヴェン対ケイン対ビッグ・ショーのハードコア王座戦、テスト対エディ・ゲレロのヨーロピアン王座戦、アイボリー対チャイナの女子王座戦など、多くの試合が行われ、各タイトルの行方が注目されました。

ギミック・バトルロイヤルでは、アイアン・シークが優勝。アイアン・シーク、サージェント・スローター、ブッシュワッカーズ、デューク・ドロシー、ドインク・ザ・クラウン、ニコライ・ボルコフ、タグボート、アースクエイク、ゴブリディ・グッカー、ヒルビリー・ジム、ブラザー・ラブ、マイケル・ヘイズ、ワンマン・ギャング、カマラ、キム・チー、ジム・コルネット、ザ・グーン、リポマンなど、個性豊かなレスラーたちがしのぎを削りました。

レッスルマニアX-Sevenは、数々の名勝負、そして衝撃的な結末によって、WWEの歴史に名を刻んだ大会となりました。それぞれの試合の興奮、そしてオースチンのヒールターンというサプライズは、多くのプロレスファンに忘れられない記憶として残っていることでしょう。この大会は、プロレス史に残る、まさに伝説的な一夜でした。

もう一度検索