レースコーナー

レースコーナー：ラジオ関西の夕暮れを彩った公営競技情報番組

1980年代から2011年3月まで、ラジオ関西を夕方の風物詩として彩ってきた番組『レースコーナー』。毎日17時台に放送され、競輪、競艇、競馬といった公営競技の結果速報を届けていました。

競輪と競艇の速報

番組前半は、近畿地方を中心に展開される競輪と競艇のレース速報に割かれていました。競輪では岸和田、和歌山、奈良、京都向日町、大津びわこ競輪場、競艇では住之江、尼崎、びわこ競艇場といった近畿地区の主要競艇場を主な対象として、その日のレース結果を詳細に伝えていました。

さらに、近畿圏で場外発売が行われていた他地区の競輪・競艇場についても、特に開設記念や施設改善記念競走といった大きなレースの結果は取り上げていました。平日放送では、時間的な余裕もあったことから、上位3位入賞選手の氏名までアナウンスされることもありましたが、多くの場合は3連勝単式の配当金と上位3選手の番号（競輪は車番、競艇は船番）を伝える形式が一般的でした。

KBS京都ラジオでの放送

ラジオ関西『レースコーナー』の内容を一部変更した『レース速報』が、KBS京都ラジオでも毎日17時45分から17時50分（放送時間帯に変更あり）に放送されていました。ただし、福知山・舞鶴中継局では、一部時間帯でローカルニュースに差し替えられていました。

アナウンサー陣

『レースコーナー』の担当アナウンサーは、主に女性フリーアナウンサーが務めていました。曜日によっては、競輪場や競艇場の場内アナウンサーである男性アナウンサーが担当することもありました。1980年代には、三谷孝司、寺内優、及川暁、畑中啓司、米田明弘、羽岡邦男、寺西裕一、木村雅幸といったアナウンサーたちが、番組を担当していました。

競馬情報：兵庫県競馬組合提供

番組の後半は、兵庫県競馬組合提供の『競馬レポート』のコーナーでした。競馬開催日には園田・姫路競馬場のレース結果を伝え、後半レースについては録音された実況ダイジェストも放送していました。非開催日には、兵庫県競馬の最新情報が吉田勝彦と竹之上次男（非開催日のみ）によって伝えられていました。

番組の終了とその後

『レースコーナー』とKBS京都の『レース速報』は、2011年3月に終了しました。ラジオ関西では、平日夕方に『競馬レポート』のみが放送を継続していましたが、2013年の春季改編で週末の放送が終了。2015年10月2日には『競馬レポート』自体も放送終了となり、長きにわたって続いたラジオ関西の公営競技速報番組の歴史に幕を閉じました。

しかし、その伝統は完全に途絶えたわけではありません。土曜日放送の中央競馬展望番組『競馬ノススメ』内で『そのだ・ひめじけいばHOTレポート』が新設され、その週の重賞や注目レースの回顧、翌週の展望などが伝えられています。これは、『レースコーナー』の流れを汲む、新しい競馬情報番組と言えるでしょう。

関連番組

『レースコーナー』と関連する番組として、早朝に放送されていた『レースガイド』がありました。この番組では、当日のレースに関する情報を事前に提供していたものと考えられます。

『レースコーナー』は、単なるレース結果の羅列ではなく、競輪・競艇・競馬ファンの日々の生活に密着した、欠かせない情報源でした。その終了は多くのリスナーに惜しまれましたが、その精神は後継番組に引き継がれ、新たな形で生き続けています。

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