ロシア連邦共産党

ロシア連邦共産党

ロシア連邦共産党（КПРФ）は、1993年に設立されたロシアの共産主義政党で、党首はゲンナジー・ジュガーノフです。ソ連共産党の崩壊後、旧ソ連の保守派から結集した党員たちによって創設されました。エリツィン政権下の経済改革に対する批判を背景に、支持層を広げてきました。

沿革

1991年のソ連崩壊を経て、ロシア共和国共産党再建のための組織委員会が1993年に設立され、2015年1月には第3回党大会で新たな綱領を採択しました。この綱領は、政治的、経済的危機の克服と社会主義体制復活を目指した内容で、三段階に分けた「社会主義の復活」を掲げています。具体的には、人民代議員大会の復活やソ連再建を掲げ、ショック療法、民営化の放棄をも提唱しました。

党は四半期ごとの党大会を通じ、ボリシェヴィキからの流れを成し、労働者の政党としての再生を図っています。党歌には「インターナショナル」を採用し、スローガンに「ロシア！労働！人民権力！社会主義！」を掲げました。

1995年のロシア下院選では157議席を獲得し第一党となり、ジュガーノフは大統領選でもエリツィンに対抗するなど存在感を示しました。1996年には国際会議にも参加しソロスからの警戒を受ける事態となりつつも影響力を発揮していました。

組織と党内派閥

ロシア連邦共産党は全連邦構成主体に支部を持ち、地域委員会が各地に設置されています。青年組織として「レーニン主義コムソモール」を運営しています。党内には左翼ナショナリストや教条主義者、修正主義者といった派閥が存在し、それぞれ異なる理念を持っています。

スターリンの扱い

党は「再スターリン化」を掲げ、各種の広報活動においてスターリンを美化する傾向が見られます。ジュガーノフはかつてのスターリン主義に戻ることはないとしながらも、愛国心を刺激するためにスターリンを利用する戦略が取られています。

現政権との関係

プーチン政権に対しては、以前は批判的でしたが、ウクライナ問題では政府を支持しており、ウクライナ東部の親露武装勢力を支持する動きを見せています。党としては政権に対して中立的な立場を取る一方、支持も行っていた時期がありました。

日本共産党との関係

日本共産党とは関係があり、2006年と2017年に相互にメッセージを交換しています。日本共産党はロシア革命に影響を受けつつ、スターリン以降のソ連の歴史については批判的な評価を持っています。

結論

ロシア連邦共産党は、歴史的な背景を持ちながらも現代の政治において一定の位置を占めています。党内派閥の多様性や現政権との関係を通じて、今後もロシアの政治情勢に影響を与えていくことでしょう。

もう一度検索