ロジック (競走馬)

競走馬ロジックの生涯

2003年3月17日生まれの競走馬、ロジック（欧字名:Logic）。その名は「論理学」を意味し、2006年のNHKマイルカップ（GI）優勝という華々しい経歴を持つサラブレッドである。父は2001年皐月賞（GI）優勝馬アグネスタキオン。2004年のセレクトセールにて2950万円で落札されたロジックは、2005年10月8日にデビューを飾る。

華麗なる現役時代

クラシック路線には進まず、マイル戦を主戦場としたロジック。シンザン記念やアーリントンカップで好走を重ね、ニュージーランドトロフィーで3着に入賞し、NHKマイルカップへの優先出走権を獲得した。7戦全て3着以内という安定感に加え、鞍上には武豊騎手を迎えたことで、NHKマイルカップでは単勝3番人気に支持された。レースではロスなく内ラチ沿いを進み、最後の直線で鋭い末脚を発揮。ファイングレインとの激しい叩き合いを制し、見事GI初制覇を成し遂げた。続く東京優駿（日本ダービー）では11番人気ながら5着と健闘を見せた。

しかし、秋初戦の毎日王冠で敗れたのを皮切りに、成績は下降線をたどる。右前指骨剥離骨折や脚部不安による長期休養を挟みながら、6歳夏まで現役生活を続けたものの、NHKマイルカップ以降は目立った活躍はなかった。2009年、小倉日経オープン12着後に右前浅屈腱炎を発症し、現役を引退した。

第二の人生と最期

引退後は京都競馬場で誘導馬の訓練を開始。平地GI競走の優勝馬が誘導馬となる初のケースとして注目を集めた。訓練中、去勢手術を受けた。2010年5月30日、誘導馬としてデビュー。その後、2013年秋から2017年9月までは三木ホースランドパークで乗馬として活躍。さらに福島県南相馬市のFUKONO ECURIE（現DEEP FIELD）で引退名馬として繋養され、引退名馬繋養展示事業や相馬野馬追にも参加した。穏やかで人懐っこい性格で知られ、多くのファンに愛された。2024年1月20日、繋養先のDEEP FIELDで永眠。享年20歳。繋養先の代表である深野高広氏からは、ロジックの温厚な性格とファンへの優しい態度を偲ぶコメントが発表された。

血統と特徴

ロジックの血統は、曾祖母の父トサミドリからアグネスタキオンまで4代続けて日本産種牡馬という、日本のGI級競走優勝馬としては珍しい組み合わせである。これはロジックの能力の高さを示唆していると言えるだろう。

まとめ

ロジックは、輝かしいGI勝利から、引退後の第二の人生、そして最期まで、数々のドラマチックな瞬間を経験した競走馬だった。その生涯は、競走馬としての能力だけでなく、人懐っこい性格や多くのファンに愛されたことなど、多くの魅力を私たちに示してくれた。ロジックの記憶は、競馬ファンたちの心に長く刻まれるだろう。

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