ロング (駆逐艦)

ロング（USS Long, DD-209/DMS-12）

ロングは、アメリカ海軍の駆逐艦及び掃海駆逐艦であり、クレムソン級駆逐艦の一隻です。この艦の名前は、マサチューセッツ州知事およびアメリカ合衆国海軍長官を歴任したジョン・デイヴィス・ロングに由来しています。

艦の歴史

ロングは、1918年9月23日にフィラデルフィアのウィリアム・クランプ・アンド・サンズで起工されました。1919年4月26日にはアーノルド・ナップ夫人によって進水し、その後、艦長A・B・クック中佐の指揮のもと1919年10月20日に正式に就役しました。

艦はまず大西洋の整調航海を行った後、地中海方面へ向かい、第26駆逐群に編入されました。1921年にはアジア方面に転属となり、フィリピンでの任務も経験しました。カヴィテを拠点に南シナ海の警戒任務に従事した後、1922年12月にはアメリカに帰還し、サンディエゴにおいて予備艦となりました。

1930年には再就役し、その後10年間にわたって北アメリカ及び中央アメリカの太平洋岸での訓練演習に参加しました。1940年には掃海駆逐艦に改装され、DMS-12に再分類されました。

第二次世界大戦での活動

掃海駆逐艦として、ロングは第2機雷群に所属し、主にハワイ水域で活動しました。1941年12月には真珠湾を出港し、12月9日に帰還後は対潜哨戒任務を始めます。1942年にはハワイとミッドウェー島との間での輸送船団の護衛に従事しました。

1943年から1944年まで、ロングはアリューシャン方面でも活動し、アダック島へ向かう輸送船団の護衛任務にも加わりました。アリューシャンでの任務を終えた後、ロングは真珠湾に戻り、商船の護衛に努めました。

1944年に入ると、ロングはニューギニア水域に移動し、さらなる掃海任務に従事しました。ガダルカナル島を経由して、マリアナ諸島での作戦にも参加し、フィリピン奪還作戦においても重要な役割を果たしました。特に、1945年1月にリンガエン湾への上陸部隊の支援に関与しました。

最期

リンガエン湾到着後、ロングは神風特別攻撃隊の攻撃を受け、数度の突入を受けました。艦は激しく損傷し、命令の誤伝達により乗組員は艦を離れることとなります。最終的には別の神風の攻撃を受けて艦橋が破壊され、横転し沈没しました。その後、ロングの乗員は救助されましたが、救助艦もまた被害を受けて数名が戦死する結果となりました。

ロングは、第二次世界大戦における功績に対して9個の従軍星章を受章し、歴史に名を刻む艦となりました。

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