ローデシアン・リッジバック

ローデシアン・リッジバック

ローデシアン・リッジバックは、南アフリカおよびジンバブエ原産のセントハウンド犬種です。その名の通り、背中に逆向きの毛が生えた「リッジ」を持つことが最大の特徴です。ライオン狩りにも用いられた勇敢さと、家族への忠誠心を兼ね備えています。

歴史

そのルーツは16世紀に遡ります。ホッテントット族が飼育していた猟犬「ホッテントット・ドッグ」と、ヨーロッパから持ち込まれたマスティフタイプの犬を交配したものが原種とされています。入植してきたヨーロッパ人がホッテントット族から入手した犬を改良し、ライオンなどの猛獣狩猟に利用したことが始まりです。

19世紀中盤には犬種として固定され、イングリッシュ・[[マスティフ]]、ブラッドハウンド、グレート・デーンなどの血統も加えられ、現在の姿になりました。カバやゾウといった大型獣の狩猟にも用いられ、勇敢さとスタミナを発揮しました。

1920年代に犬種基準が確立され、1930年代には国外へ輸出されるようになりました。現在でも原産国では人気が高く、猟犬やペット、ショードッグとして飼育されています。

日本でも飼育されていますが、登録数は少なく希少な犬種です。

タイ・リッジバック・ドッグが祖先であるという説もありましたが、DNA検査の結果、関連性はないことが判明しています。

アフリカでは、ローデシアン・リッジバックの勇敢さは戦士の魂、粘り強さは蛇の性質を受け継いだためであるという言い伝えがあります。背中のリッジは「背中に蛇を背負って生まれてきた」ことに由来するとされています。

特徴

リッジバック: 背骨に沿って逆向きに生えた毛並み。
体格: 筋肉質で引き締まっており、力強さとスピードを兼ね備えています。
毛色: 赤みがかったフォーンまたはタンの単色。
性格: 主人に忠実で従順、勇敢で状況判断力に優れています。独立心も旺盛で、狩猟時は獰猛ですが、普段はのんびりとした一面も持ち合わせています。

体高はオス64〜69cm、メス61〜66cm、体重はオス34kg前後、メス30kg前後の大型犬です。

飼育の注意点

ローデシアン・リッジバックは、飼育に注意が必要な犬種です。

訓練: 自己判断力が高いので、一貫した厳しい訓練が必要です。主従関係をしっかりと築くことが重要です。
運動: 元が猟犬種であるため、十分な運動量を必要とします。
* 社会化: 見知らぬ人や犬に対して警戒心が強い傾向があるため、幼い頃からの社会化が必要です。

股[[関節形成不全]]や関節疾患などの遺伝的な病気にも注意が必要です。

まとめ

ローデシアン・リッジバックは、その独特な外見と勇敢な性格で人々を魅了する犬種です。飼育には根気と知識が必要ですが、しっかりと訓練し愛情を注げば、忠実なパートナーとなってくれるでしょう。

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