ローマ市電9100形電車

ローマ市電9100形電車は、イタリアの首都ローマを走る路面[[電車]]で、バリアフリーに配慮した低床構造が特徴です。「シティウェイI」や「ローマI」という愛称でも親しまれています。

導入の背景

1996年、ローマ市電を運営するATACは、2000年までの路線網の近代化と拡充を目指し、フィアット（現アルストム）との間で28両の新型路面[[電車]]の導入契約を結びました。この契約に基づき製造されたのが9100形です。

車両の構造

9100形は、両運転台式の5車体連接車です。編成は、動力台車を備えた前後の車体、車軸を持たない独立車輪式の付随台車を備えた2つの中間車体（全長2,000mm）、そして集電装置のみを備え台車のないフローティング構造の中間車体（全長5,450mm）で構成されています。車体はモジュール構造で設計され、運用コストとメンテナンスの効率化が図られています。

車内の特徴

車内は、前後部分を除いた75%が床上高さ350mmの低床構造となっており、車椅子用のフリースペースが2箇所設けられています。また、ローマ市電の車両としては初めて空調装置が完備されました。これにより、乗客はより快適な移動を体験できます。

導入と現状

最初の車両が試運転を開始したのは、計画より遅れて1998年11月でした。翌12月には定期運行を開始し、1999年までに全28両（9101 - 9128）が導入されました。しかし、2001年に1両が事故で廃車となったため、2023年現在では27両が活躍しています。


9100形は、その低床構造と快適な車内空間によって、ローマ市民にとって欠かせない足となっています。今後も長年にわたり、ローマの街を走り続けるでしょう。

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