ワイン用ブドウ品種の一覧

ワイン用ブドウ品種の一覧

ワイン造りに使用されるブドウ品種は多岐にわたり、それぞれが独特の風味と特徴を持っています。ここでは、代表的なワイン用ブドウ品種を、黒ブドウと白ブドウに分けて詳しく解説します。

黒ブドウ品種

アギヨルギティコ (Agiorgitiko)

ギリシャのペロポネソス半島で栽培される赤ワイン用ブドウです。深い紅色が特徴で、「ヘラクレスの血」とも呼ばれます。ネメア(Nemea)が主な産地で、力強いワインを生み出します。

アリアニコ (Aglianico)

イタリア南部で栽培される赤ワイン用ブドウです。強いタンニンと酸味が特徴で、フルボディのワインを生み出します。濃いガーネット色が特徴的です。

カナイオーロ (Canaiolo)

イタリア中部のトスカーナ州で栽培される赤ワイン用ブドウです。サンジョヴェーゼとのブレンドに補助的に使用されることが多く、カナイオーロ・ネロとも呼ばれます。

カベルネ・ソーヴィニヨン (Cabernet Sauvignon)

世界的に最も有名な赤ワイン用ブドウの一つです。フランスのボルドーで重要な品種であり、世界各地で栽培されています。タンニンが豊富で濃厚なワインを生み出し、長期熟成に向いています。

カベルネ・フラン (Cabernet Franc)

カベルネ・ソーヴィニヨンよりも柔らかな渋みが特徴の赤ワイン用ブドウです。ボルドーワインに配合され、冷涼な気候でも栽培されます。

ガメ (Gamay)

フランスのボジョレー地区で栽培される赤ワイン用ブドウです。ライトボディで若いうちに飲まれるワインを造ります。遅霜に強く、回復力が高いのが特徴です。

カリニャン(Carignan)

南フランスのラングドックなどで栽培される黒ブドウです。フルボディのワインを生み出しますが、アロマやフレーバーは比較的控えめです。

カルメネール (Carménère)

かつてフランスのボルドーで栽培されていた品種ですが、現在はチリで多く栽培されています。チリを代表する品種として知られています。

クシノマヴロ(Xinomavro)

ギリシャのマケドニア地方で栽培される赤ワイン用ブドウです。酸味が美しい長熟型のワインを造り、ギリシャの最良品種の一つです。

グルナッシュ (Grenache) または ガルナチャ (Garnacha)

作付面積が世界で2番目に多い黒ブドウです。南フランスのローヌ渓谷やスペインのリオハで、他の品種とブレンドされて使用されます。タンニンが柔らかく、土っぽいフレーバーが特徴です。

グレコ・ネロ (Greco nero)

主にイタリア南部で栽培されている赤ワイン用ブドウです。ガリオッポとのブレンドによく用いられます。

サンジョヴェーゼ (Sangiovese)

イタリアで最も栽培面積の多い赤ワイン用ブドウです。トスカーナ州が主産地で、キャンティなどの有名ワインを造ります。

シラー(Syrah)

「シラーズ」(Shiraz)とも呼ばれる赤ワイン用ブドウで、ローヌ地方やオーストラリアで重要な品種です。フルボディで香味の強いワインを造ります。

ジンファンデル (Zinfandel)

主にカリフォルニア州で栽培される黒ブドウで、プリミティーヴォ(Primitivo)種と同一です。ピンク色の「ホワイト・ジンファンデル」も有名です。

タナもしくはタナット(Tannat)

フランス南西地方で栽培されるブドウで、タンニンが豊富です。ウルグアイでも重要な品種です。

ツヴァイゲルト(Zweigelt)

オーストリアで生まれた黒ブドウで、耐寒性に優れています。日本でも寒冷地で栽培されています。

テンプラニーリョ(Tempranillo)

スペイン原産の黒ブドウで、リオハが有名です。早熟ですが、熟成により味わいが深まります。

ネグロアマーロ (Negroamaro)

主にイタリアのプッリャ州で栽培されている品種です。

ネッビオーロ(Nebbiolo)

主にイタリアで栽培されるブドウ品種で、「バローロ」や「バルバレスコ」の原料となります。

ネロ・ダヴォラ (Nero D'Avola)

シチリア島を代表する黒ブドウで、非常に色の濃い力強いワインを造ります。

バルベーラ (Barbera)

イタリアで栽培される黒ブドウで、酸味の強い赤ワインを造ります。

ビジュノワール (BijouNoir)

日本で開発された赤ワイン用ブドウで、タンニンが多くコクがあります。

ピノタージュ (Pinotage)

ピノ・ノワールとエルミタージュ（サンソー）の交配で生まれた南アフリカの品種です。

ピノ・ノワール (Pinot Noir)

フランスのブルゴーニュ地方原産の品種で、冷涼な気候を好みます。繊細なアロマとフレーバーが特徴です。

プティ・ヴェルド(Petit Verdot)

フランス・ボルドーの黒ブドウで、色が良く酸味とタンニンが豊富です。

ブラック・クィーン(Black Queen)

日本で栽培されている赤ワイン用品種です。

マスカット・ベーリーA(Muscat Bailey A)

日本で栽培されている醸造・生食兼用の品種で、渋味が少ないのが特徴です。

[マルベック]

フランスのカオール周辺で栽培される赤ブドウで、アルゼンチンでも多く栽培されています。

ムールヴェードル(Mourvèdre)

フランス南部などで栽培される黒ブドウで、長期熟成が可能です。

ムニエ (Meunier)

シャンパーニュで用いられる黒ブドウで、ピノ・ノワールの変異種です。

メルロー (Merlot)

赤ワイン用ブドウの中で最大の作地面積を持つ品種で、ボルドーワインに不可欠です。

モンテプルチャーノ (Montepulciano)

イタリア中部および南部で栽培されている黒ブドウです。

ヤマ・ソービニオン

日本で開発された黒ブドウで、日本の気候風土に適応しています。

ルビー・カベルネ (Ruby Cabernet)

カリニャンとカベルネ・ソーヴィニヨンの交配種で、オーストラリアで栽培されています。

レフォスコ(Refosco)

アドリア海北側沿岸地域で栽培される一連のブドウ品種の総称です。

白ブドウ品種

アルネイス (Arneis)

イタリア北西部のピエモンテ州で栽培される白ブドウです。白い花や洋梨のアロマが特徴です。

アルバリーニョ

主にイベリア半島で栽培されている白ブドウ品種です。スペイン・ガリシア地方が原産です。

ヴィオニエ(Viognier)

フランス・ローヌ地方で栽培される、強い芳香が特徴の白ブドウです。

ヴェルディッキオ (Verdicchio)

イタリア中部マルケ州で栽培される白ブドウで、別名が多くあります。

ヴェルメンティーノ (Vermentino)

サルデーニャ島などで栽培される白ブドウで、別名や混同が多いです。

グレコ (Greco)

イタリアで栽培される白ブドウで、ギリシャ起源と考えられています。

ゲヴュルツトラミネール (Gewürztraminer)

白ワイン用品種で、バラやライチのような強い芳香が特徴です。

ケルナー (Kerner)

ドイツで生まれたリースリングとトロリンガーの交配種です。

コロンバール(Colombard)

白ワイン用ブドウで、北米では「フレンチ・コロンバール」の名で知られています。

甲州（こうしゅう）

日本固有のブドウ品種で、山梨県で多く栽培されています。

サルタナ(Sultana)

種なしの白ブドウで、カリフォルニアではトンプソン・シードレスと呼ばれます。

シャルドネ (Chardonnay)

世界的に有名な白ワイン用品種で、多様な気候で栽培されています。

シュナン・ブラン(Chenin Blanc)

フランスのロワール地方で栽培される白ワイン用品種で、貴腐化することでも知られます。

セミヨン (Sémillon)

ボルドー起源の白ワイン用品種で、貴腐が起こりやすいです。

ソーヴィニヨン・ブラン (Sauvignon Blanc)

白ワイン用でメジャーな品種で、ニュージーランド産が有名です。

ドルペッジョ (Drupeggio)

カナイオーロ・ビアンコの別名でも知られる白ブドウ品種です。

トレッビアーノ (Trebbiano)

イタリアで白ワインに使われるブドウ品種で、コニャックやアルマニャックの原料にもなります。

ノジオーラ (Nosiola)

イタリア北東部で栽培されている白ワイン用ブドウ品種です。

ピノ・グリ(Pinot Gris)

ブルゴーニュ原産の白ワイン用品種で、イタリアでは「ピノ・グリージョ」と呼ばれます。

ピノ・ブラン(Pinot Blanc)

ブルゴーニュ原産の白葡萄品種で、穏やかな香りが特徴です。

フィアーノ (Fiano)

主にイタリア南部で栽培されている白ブドウ品種で、蜂蜜やスパイスのアロマが特徴です。

ボンビーノ・ビアンコ (Bombino bianco)

イタリアのアドリア海沿岸で栽培される白ブドウです。

マルヴァジーア (Malvasia)

地中海地域で広く栽培されているブドウ品種の系統・総称です。

ミュラー・トゥルガウ (Müller-Thurgau)

ドイツで開発された品種で、収量は多いが酸味は比較的乏しいです。

ムロン・ド・ブルゴーニュ (Melon de Bourgogne)

フランスのロワール川沿いで栽培される白ワイン用品種です。

モスカート(Moscato)

イタリア産マスカットで、アスティ・スプマンテなどの原料となります。

リースリング (Riesling)

最も有名な白ワイン用品種の一つで、ドイツやアルザスで重要な品種です。

リボッラ・ジャッラ (Ribolla Gialla)

主にイタリアのフリウリ＝ヴェネツィア・ジュリア州で栽培される白ワイン用ブドウ品種です。


これらのブドウ品種は、世界各地でさまざまなワインを生み出しています。それぞれの品種が持つ個性を知ることで、ワインの世界をより深く楽しむことができるでしょう。

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