ワシントン郡 (ニューヨーク州)

ワシントン郡の概要

ワシントン郡（Washington County）は、アメリカ合衆国ニューヨーク州の東部に位置する郡で、2010年の国勢調査によると、人口は63,216人と前年比3.6%の増加を見せています。郡庁所在地はフォートエドワード町で、人口は6,371人です。また、同郡で最も人口の多い自治体はハドソンフォールズ村で、7,281人が住んでいます。この郡の名前は、アメリカ独立戦争の指揮官であり、後に初代大統領となったジョージ・ワシントンにちなんで名付けられました。

歴史

ワシントン郡の歴史は1683年にさかのぼり、当時はニューヨーク植民地のオールバニ郡の一部でした。オールバニ郡の範囲は広大で、北はニューヨーク州、南はバーモント州まで及んでいました。1766年にはカンバーランド郡、1770年にはグロスター郡が分離されましたが、これらは現在のバーモント州に位置しています。1791年にはオールバニ郡からケンブリッジ町が移管され、1813年にはウォーレン郡が分離して設立されました。また、1994年にハドソンフォールズからフォートエドワードに郡庁所在地が移転しました。特に2006年には、ケンブリッジ町の監督官ジョー・アン・トリンクルが、郡初の女性議長に選ばれたことが注目されました。

歴史的な名所

ワシントン郡内には国の歴史登録財に指定された屋根付橋が4か所存在し、それぞれバスカーク橋、イーグルビル橋、レクスリー橋、シューシャン橋と呼ばれています。さらに、郡内には35か所が登録されており、レミュエル・ヘインズ邸は国定歴史建造物に指定されています。

地理

この郡はニューヨーク州北東部に位置しており、豊かな農地に恵まれた地域です。グレート・アパラチアン・バレーの中にあり、標高の高い山の間に挟まれた長細いバレーが特徴です。タコニック山地からアディロンダック山地への移行部にあり、シャンプレーン湖とハドソン川バレーを結ぶ重要な地域です。郡北部にはジョージ湖やシャンプレーン湖があり、それを取り巻く田園風景が広がっています。

周囲の流域にはシャンプレーン・バレーとハドソン川バレーがあり、地域の水はハドソン川を通じてニューヨーク市から直接大西洋に流れます。郡の面積は846平方マイル（2,191 km²）で、陸地が835平方マイルと水域が10平方マイルを占め、水域率は1.23%です。特にバッテン・キルは世界クラスの毛針釣りスポットとして知られています。

交通

ワシントン郡にはいくつかの公共空港があり、アーガイル空港、チェイピン飛行場、グランビル空港があります。これらの空港は地域内での移動やビジネスに利用されています。

隣接する郡

ワシントン郡には、北にエセックス郡、北東にバーモント州のアディソン郡、東にラトランド郡、南東にベニントン郡、南にレンセリア郡、南西にサラトガ郡、そして西にウォーレン郡があります。

著名な出身者

この地域からは、多くの著名人が誕生しました。初代駐日本アメリカ合衆国弁理公使のタウンゼント・ハリスや、画家のグランマ・モーゼス、19世紀の女性の権利運動の先駆者であるスーザン・B・アンソニーなどが挙げられます。彼女は家族と共にグリニッジ村に移転しました。

まとめ

ワシントン郡は歴史的な背景と美しい自然環境を持つ地域で、多くの文化的な遺産や観光名所が点在しています。訪問者はこの場所で、大自然と歴史の魅力を同時に楽しむことができるでしょう。

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