ワット・チャーマテーウィー

ワット・チャーマテーウィーの紹介

ワット・チャーマテーウィー（タイ語: วัดจามเทวี）は、タイ北部のラムプーンにある著名な仏教寺院で、地元ではワット・クークットとも呼ばれています。この寺院は、ハリプンチャイ王国が存在した時代に創設されたと伝えられ、その歴史と文化は多くの人々に影響を与えてきました。

位置と伝説

ワット・チャーマテーウィーは、ラムプーンの中心から西側に位置しています。その地には、かつてラヴォ王国の王女、チャーマテーウィーが矢を放ち、その矢が着地した地点にハリプンチャイ王国の首都が築かれたという伝説が伝わっています。チャーマテーウィーは、初代の統治者として王国の繁栄に寄与した人物とされています。

歴史

この寺院には、8世紀から9世紀頃にドヴァーラヴァティー様式による最初の仏塔（チェーディー）が建立されたという記録があります。その後、1218年にモン族による再建が行われ、現在の姿に至っています。寺院のデザインや構造には、当時の文化や宗教的な影響が色濃く反映されています。

寺院の構成

スワンチャンコート・チェディー

スワンチャンコート・チェディー（またの名を Mahabol chedi）は、境内の礼拝堂の西側に立つ21メートルの高さを持つ5層のピラミッド型仏塔です。このチェディーは煉瓦とラテライトを用いて造られ、装飾には化粧しっくいが施されています。各面には3つずつの壁龕があり、60体もの仏立像が祀られています。建立年は不詳ですが、1150年に改修され、1218年には地震による損傷があったとされています。

ラタナー・チェーディー

境内には、11.5メートルの小型仏塔であるラタナー・チェーディーも存在します。この仏塔は煉瓦で成立され、漆喰で装飾されていて、飾りの崩落が見られます。恐らく13世紀初頭に建てられ、八角形の基壇の上に位置しています。

礼拝堂（ウィハーン）

礼拝堂は中部タイ様式にて構築され、ラーンナー様式の破風が施されています。内部の壁に描かれた現代の壁画には、女王チャーマテーウィーにまつわる伝説が描かれ、寺院の歴史を物語っています。

本堂（ウボーソット）

本堂は境内の南西側にあり、中部タイ様式で建てられていますが、屋根部分にはラーンナー様式の装飾が施されています。この本堂は、仏教徒にとって重要な礼拝の場となっております。

結論

ワット・チャーマテーウィーは、その壮大な建築物と豊かな歴史を通じて、訪れる人々に深い感銘を与える場所です。特にハリプンチャイ王国との関連性は、この寺院をさらに特別な存在にしています。訪れる際には、その伝説や歴史を思い描きながら、静かなひとときを楽しむことができるでしょう。

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