一ツ山レーシング

一ツ山レーシングとは

一ツ山レーシング（HITOTSUYAMA RACING）は、日本に拠点を置く専門的なレーシングチームです。オーナーの一ツ山幹雄のもと、かつては兄弟でドライバーを務めていたが、近年はプロのドライバーを起用し、SUPER GTなどのシリーズに参戦しています。チームは1990年に全日本ツーリングカー選手権での挑戦から始まり、以来多様なカテゴリーでのレース活動を展開しています。

沿革

一ツ山レーシングは、1990年から全日本ツーリングカー選手権（グループA）にBMW・M3で参加し、1994年にはBMW・318iに乗り換えてJTCCに参戦。1996年には全日本GT選手権（SUPER GTの前身）に進出し、最初はGT300クラスでBMW・M3を走らせました。2000年からはGT500クラスにステップアップし、マクラーレン・F1 GTRでの競技を開始。2004年にはフェラーリ・550マラネロに乗り換え、同クラスでの活躍を続けました。この時期には、一ツ山兄弟が再びGT300クラスにBMW・M3で参戦し、富士スピードウェイでのレースに戻ったことも特筆すべき点です。

チームは2006年以降、全日本スポーツカー耐久選手権に参加し、信頼性に優れるフェラーリ・550マラネロで戦いました。また、ザイテック・05Sも参照マシンとして用い、ポールポジションを獲得する一方で、信頼性の問題に苦しむこともありました。それでも、フェラーリの方は、2年間のシリーズ参戦で得た信頼性のおかげで総合優勝を果たしました。2007年には、再び同シリーズでの成功をおさめ、まだ続いていたライバルたちを抑えつつタイトルを獲得しましたが、同シリーズはこの年をもって終了しました。

その後、2009年にはSUPER GTに復帰し、アストンマーティン・DBR9を駆って新たな挑戦を始めます。この年、ポイント獲得には至らなかったものの、アジアン・ル・マン・シリーズでは良い成績を残しました。2012年にはSUPER GTのGT300クラスにも再参戦し、魅力的なマシンであるアウディ・R8 LMSを使い、初の女性ドライバーを起用するなど、革新的な試みを行いました。2014年にはアウディジャパンとパートナーシップを結び、チーム名を「Audi Team Hitotsuyama」とし、本格的なサポートを受けました。

2016年以降、チームは成績を上げ、GT300シリーズでのランキング3位を獲得しました。2019年からは新たにTCRジャパンシリーズにも参戦し、2台のAudi RS 3 LMSで店舗を持つカスタマー向けの活動を展開しました。「もっと多くの人にモータースポーツを楽しんで欲しい」という方針のもと、自社でAudi A1 Fun Cupを独自に開発しました。この車両は、一般道での運転が可能な仕様であり、簡単にレースに参加できる仕組みを提供しています。

参加者がサーキットに「ヘルメットひとつ」で訪れるだけで済む「Arrive & Driveパッケージ」というサービスを展開し、初心者からビジネスマンにとっても手軽に楽しめるレースエクスペリエンスを提供。2021年にはSUPER GTへの参戦を一時休止することを発表し、次なる展開に期待が寄せられています。

まとめ

一ツ山レーシングは、日々進化し続けるモータースポーツの舞台で、挑戦し続けるチームです。レーシング活動を通じて、取った成果や経験を広く還元し、未来のレーシングファンやドライバーに興味を持ってもらうための努力を続けています。

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