一誠 (僧)

一誠（いっせい）

一誠（1927年2月2日 - 2017年12月21日）は、20世紀の中国を代表する禅僧の一人です。字は悟円、法名として一誠、常妙、衍心などを名乗りました。湖南省長沙市望城区出身で、俗姓は周氏です。

生涯

1927年、一誠は湖南省長沙市望城区で周雲生として生を受けました。23歳で望城県にある洗心禅寺にて出家し、明心に師事しました。1956年には、韶関市の南華寺で虚雲から具足戒を受け、性福から潙仰宗の衣法を授かりました。

1956年から1959年までの間、仏学研究院で仏教の研究に励みました。しかし、1966年から1976年にかけての文化大革命の時代には、雲居山の開拓場で農業に従事することを余儀なくされました。

文化大革命終結後の1978年末、一誠は出家者としての生活に戻り、1979年には江西省雲居山の真如禅寺に移りました。1985年には、真如禅寺の方丈に就任し、寺院の復興に尽力しました。

1986年には、江西省永修県仏教協会の会長に選出され、その後、江西省仏教協会の会長にも選ばれました。そして、2002年9月には、中国仏教協会の会長に選出され、中国仏教界を代表する存在となりました。

2017年12月21日、一誠は江西省雲居山真如禅寺にて遷化しました。享年91歳、僧臘68年、戒臘61夏でした。

著書

一誠は、以下の著作を著しました。

『容忍』九州出版社、2014年。ISBN 9787510819872。
『平常心』九州出版社、2013年。ISBN 9787510819865。
『世界是自己的、与別人無関』貴州人民出版社、2017年。ISBN 9787221115034。
『宝峰山志』中国仏教出版社、2004年。

これらの著作は、一誠の仏教思想や人生観を伝える貴重な資料となっています。

受賞

2013年、一誠は孔子平和賞を受賞しました。

一誠は、激動の時代を生きた禅僧として、中国仏教の復興に大きく貢献しました。その生涯と教えは、現代の仏教界に大きな影響を与えています。

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