七戸家国

七戸家国（しちのへ いえくに）

七戸家国は、戦国時代から安土桃山時代にかけての武将で、南部氏の家臣として知られています。陸奥国北郡七戸城の城主を務め、通称は彦三郎と呼ばれていました。妻は九戸信仲の娘であり、婚姻関係を通じて九戸氏との結びつきを強めていました。

生涯

七戸家国は、七戸直国の子として生まれました。当時の陸奥国は戦乱の時代であり、家国もその渦中に身を投じることになります。

大浦為信との戦い

陸奥西部に勢力を拡大していた大浦為信が侵攻してくると、家国はこれに抵抗しました。しかし、大浦軍の勢いは凄まじく、家国は所領の一部である平内を奪われてしまいます。この戦いを通じて、家国の勢力は一時的に衰退を余儀なくされました。

九戸政実の乱

天正19年（1591年）に発生した九戸政実の乱において、家国は九戸政実に与同し、反乱軍の一員として行動します。この乱は、豊臣秀吉による奥州仕置に対する不満が背景にあり、家国もその動きに同調しました。

家国は、近隣の六戸城や伝法寺城を攻撃し、反乱勢力の拡大に尽力しました。反乱軍は、秀吉の派遣した討伐軍を巧みに翻弄しますが、最終的には鎮圧され、家国も降伏を余儀なくされます。

その後、家国は他の反乱参加者とともに処断され、その生涯を終えました。享年43歳。

登場作品

七戸家国は、高橋克彦氏の歴史小説『天を衝く - 秀吉に喧嘩を売った男・九戸政実』に登場します。この作品では、九戸政実の乱における家国の役割が描かれており、歴史的な出来事を背景にした物語として楽しむことができます。

高橋克彦『天を衝く - 秀吉に喧嘩を売った男・九戸政実 上』講談社、2001年10月19日。ISBN 4-06-210881-X。
高橋克彦『天を衝く - 秀吉に喧嘩を売った男・九戸政実 下』講談社、2001年10月19日。ISBN 4-06-210882-8。

参考文献

岩手県『岩手県史』 第三巻《中世篇 下》、杜陵印刷、1961年10月20日。NDLJP:3004946。(要登録)
「角川日本姓氏歴史人物大辞典」編纂委員会『角川日本姓氏歴史人物大辞典 第3巻 「岩手県姓氏歴史人物大辞典」』角川書店、1998年5月18日。ISBN 4-04-002030-8。

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