七条駅

七条駅について

七条駅（しちじょうえき）は、京都府京都市東山区にある京阪電気鉄道京阪本線の駅です。駅番号はKH37で、七条大橋の東詰に位置しています。この駅は、歴史的な変遷を経て現在の形になりました。

歴史

京阪本線の開業当初、七条大橋の北側には大仏前駅、南側には塩小路駅という別の駅が存在していました。しかし、京都市が七条通を拡幅し市電を敷設することになったため、乗換の利便性を考慮して大仏前駅を廃止、その翌日に現在の七条駅が開業しました。

開業当初の駅構造は、七条通を挟んで北側に大阪方面の下りホーム、南側に三条方面の上りホームがある千鳥配置でした。下りホーム側に駅舎があり、上りホームを利用する際は一旦下りホーム側の駅舎で乗車券を購入する必要がありました。また、市電との平面交差があったため、当初は踏切遮断機がなく、駅員が赤旗で人や車を止めていました。

年表

1913年（大正2年）4月27日：七条駅が開業。
1916年（大正5年）4月1日：急行停車駅となる。
1935年（昭和10年）6月29日：鴨川大洪水により駅施設に甚大な被害。7月1日には七条駅以南の運転が再開、7月3日には三条駅まで運転再開。
1943年（昭和18年）10月1日：会社合併により京阪神急行電鉄（現：阪急電鉄）の駅となる。
1946年（昭和21年）1月20日：上りホームの木製桁が腐食し、降車客が鴨川河川敷に転落する事故が発生。
1949年（昭和24年）12月1日：会社分離により京阪電気鉄道の駅となる。
1950年（昭和25年）9月1日：特急運転開始に伴い、特急停車駅となる。
1963年（昭和38年）4月15日：駅名表記を「七條」から「七条」に変更。
1965年（昭和40年）9月：京阪電鉄初の車掌用ホーム監視カメラとモニターを導入。
1965年（昭和40年）12月30日：七条交差点で回送列車と自動車の接触事故が発生。
1978年（昭和53年）10月1日：京都市電の全廃に伴い、平面交差が廃止。七条通りに昇開式遮断機が設置され、第1種踏切となる。
1982年（昭和57年）4月：地下化工事に伴い、線路を東側（琵琶湖疏水跡）へ移動。合わせて、三条行きホームを七条通の北側へ移設。相対式ホームに変更。
1987年（昭和62年）5月24日：地下駅として開業。
1987年（昭和62年）7月15日：浸水事故により、当駅以北が終日運休。当駅で折り返し運転を実施。
1988年（昭和63年）5月10日：地下化工事が竣工。地上線跡に川端通が開通。
1988年（昭和63年）9月1日：駅構内が終日禁煙となる。
2008年（平成20年）3月14日：身障者対応エレベーターを設置。出町柳行き改札内にあったトイレを改札外に変更。
2011年（平成23年）4月1日：機械式駐輪場「エコステーション21七条西」が使用開始。4月15日には「エコステーション21七条東」も使用開始。
2012年（平成24年）3月7日：下り（大阪行き）ホームの売店が閉店。
2012年（平成24年）11月14日：ホーム異常通報装置を設置。
2015年（平成27年）春：駅ホーム・地下コンコースの照明がすべてLED照明に更新。
2016年（平成28年）3月15日：事故情報などをリアルタイムに知らせる「旅客案内ディスプレー」を設置。
2016年（平成28年）3月19日：ダイヤ改正で日中の普通電車の運用がなくなり、準急・特急のみ停車する時間帯が生まれる。
2016年（平成28年）12月15日：下り（大阪行き）ホームのトイレのリニューアル工事が竣工。

駅構造

七条駅は、七条大橋東詰、川端通と七条通との交差点直下に位置する地下駅です。相対式ホーム2面2線を有しており、清水五条寄りに非常用渡り線があります。駅は地下1階に改札とホームがある一層構造のため、改札口は各ホーム毎に独立しており、改札内にはホームを結ぶ通路はありません。ただし、改札外の地下には反対側改札口への連絡通路が設けられています。駅ホームのカラーリングは、薄藤色（紫）を基調としています。

のりば

上下ホームともに有効長は8両です。当駅以北の地下区間各駅では8両編成が停車できます。

駅の装飾

駅地下化時に、コンコース階には宮永理吉作の壁画「鴨東連比」が、出町柳方面には西脇友一作の壁画「三十三間堂絵図」が設置されました。西脇氏は、8800形2階建て特急車の壁面や三条駅コンコースの時代祭行列図も手掛けています。

利用状況

2022年度の乗降客数は11,910人でした。

駅周辺

駅のすぐ西には鴨川が流れ、七条大橋が架かっています。京都駅からは約1.2kmの位置にあります。

駅東側

七条大橋
東本願寺
渉成園

駅西側（鴨川対岸）

京都国立博物館
三十三間堂

バス路線

駅前の七条大橋東詰には、複数のバス停があります。京阪バス以外は「ななじょう」と発音しますが、京阪バスのみ「しちじょうけいはんまえ」と称します。

七条京阪前バス停

京都市営バス
86号系統：東山通、祇園、平安神宮方面
88号系統：東福寺、京都駅八条口方面
206号系統：東山通、高野、北大路バスターミナル方面
208号系統：東福寺、九条車庫方面
京都バス
18系統：東山通、銀閣寺、八瀬、大原方面
臨東山系統：東山通、高野橋東詰方面

七条通西行

京都市営バス
86号系統・88号系統：京都駅、京都水族館、鉄道博物館方面
206号系統：京都駅、四条大宮方面
208号系統：京都駅、西大路七条、西大路駅方面
京都バス
18系統：京都駅方面
臨東山系統：京都駅方面

川端通南行

京都市営バス
南5号系統：稲荷大社、竹田駅東口、横大路車庫方面
京阪京都交通
フラワーライン：京都駅八条口、光華女子学園方面

川端通北行

京都市営バス
南5号系統：京都駅方面
京阪バス
300号経路（京都ステーションループバス）：京都駅（ザ・サウザンド キョウト前）、梅小路、ホテルエミオン京都方面

京阪七条バス停

プリンセスライン
京都女子大学方面
京都駅八条口方面

塩小路駅

七条駅が開設される前に、1910年（明治43年）に京阪本線が開通した際に開設された駅です。七条駅の南側に位置し、当初は塩小路駅からの暫定開業も検討されましたが、最終的には鴨川縁に線路が敷設されたため、途中駅として開業しました。1918年（大正7年）に旅客営業が廃止された後も、貨物駅として1955年（昭和30年）まで機能していました。

隣の駅

京阪電気鉄道

京阪本線
■快速特急「洛楽」: 京橋駅 - 七条駅 - 祇園四条駅
□ライナー（平日のみ運転）・■特急・■通勤快急（平日下りのみ運転）・■快速急行: 丹波橋駅 - 七条駅 - 祇園四条駅
■急行: 伏見稲荷駅 - 七条駅 - 清水五条駅
■通勤準急（平日下りのみ運転）・■準急・■普通: 東福寺駅 - 七条駅 - 清水五条駅

括弧内は駅番号を示しています。

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