プリンセスライン

プリンセスライン株式会社：京都市内を彩る路線バス「プリンセスライン」

プリンセスライン株式会社は、大阪府寝屋川市に本社を構える陸運業者であり、バス事業を主体としています。主な業務は冠婚葬祭関連の送迎を中心とした特定バスの運行や小規模の貸切輸送ですが、特に京都市内では「プリンセスライン」という名称で路線バスを運行しており、市民や観光客にとって身近な存在となっています。

歴史

その歴史は以下の通りです。

1983年1月25日：セレモニー観光として設立。
2003年：路線バス事業の立案を開始。
2005年3月31日：京都市内で路線バスの運行を開始。
2009年4月6日：京急バスに社名変更。
2009年夏：京都急行バスに社名変更。
2015年11月20日：プリンセスラインに社名変更。

社名変更の背景には、2009年に「京急バス」へ変更した際、京浜急行電鉄からの抗議があったことが挙げられます。その後、「京都急行バス」を経て、2015年に現在の「プリンセスライン」へと落ち着きました。

路線バス事業

京都市内中心部と京都女子大学を結ぶ路線バス「プリンセスライン」は、赤いボディカラーが特徴的です。京都女子大学前を車庫およびターミナルとし、京都駅八条口にも乗り入れています。2005年3月の運行開始当初は、京都駅八条口・東山七条・京都女子大学前の3つのバス停のみでしたが、その後、京阪七条などのバス停が追加され、京都女子大学前と四条河原町を結ぶ路線も新設されました。

運行系統の特徴として、京都市営バスなどに比べてバス停の数が絞られており、事実上の急行運転を行っている点が挙げられます。すべての便が京都女子大学前に発着し、停車地も京都駅八条口、四条河原町、京阪七条などの主要駅が中心ですが、京都女子大学・中高の学生専用スクールバスではなく、誰でも利用できる一般路線バスです。京都女子大学の公式サイトにもその旨が明記されており、バスの側面には「プリンセスラインは公共の交通機関です」と書かれています。

プリンセスラインは、2002年の道路運送法改正による規制緩和を受けて新規参入した事業者であり、京都市内ではヤサカバスに次ぐ参入となりました。既存事業者である京都市交通局は「黒字路線のみの参入」と批判しましたが、プリンセスライン側は「交通局に対抗するつもりはない」としています。

運行系統（2024年4月現在）

11・12号系統：
京都女子大学前 → 東山七条 → 三十三間堂前 → 京阪七条 → 烏丸七条 → JR京都駅八条口
JR京都駅八条口 → 京阪七条 → 東山七条 → 京都女子中高前（朝のみ停車）→ 京都女子大学前
16・17号系統：
京都女子大学前 → 国立博物館前 → 四条河原町
四条河原町 →（河原町通経由）→ 京阪七条 → 東山七条 → 京都女子中高前（朝のみ停車）→ 京都女子大学前

過去の運行路線

15号系統：
京都女子大学前 → 東山七条 → 三十三間堂前 → 京阪七条 → 四条河原町
四条河原町 →（川端通経由）→ 京阪七条 → 三十三間堂前 → 東山七条 → 京都女子中高前（朝のみ停車）→ 京都女子大学前
18号A・B系統：
四条河原町 → 烏丸七条 → JR京都駅八条口
JR京都駅八条口 → 京阪七条 → 東山七条 → 四条河原町

運賃

運賃は230円均一で、京都市営バスなどの均一区間運賃と同額です。自社専用の回数券は販売されていますが、京都市域バス共通回数券やスルッとKANSAI対応カード、PiTaPaなどの交通系ICカードは利用できません。定期券は京都女子大学前・京都女子中高前発着のみ設定されています。

路線バス車両

他事業者からの中古車両（日野・ブルーリボン、いすゞ・キュービック、三菱ふそう・エアロスター（西工架装車））などが使用されており、元神戸市バス、神戸交通振興、大阪市交通局、阪急バス、国際興業バスなどの車両も存在します。また、レトロ調バスが3台在籍しています。

2007年には創業以来初の新車（日野・ブルーリボンII）が導入され、2008年には初のハイブリッドバス（日野・ブルーリボンシティ）が導入されました。2015年2月23日からは、中国BYD製の電気バス「K9」5台が運行を開始しています。

営業所

本社：大阪府寝屋川市香里本通町5-5
大阪支店：大阪府高槻市西面中2-20-13
* 京都支店：京都府京都市東山区今熊野日吉町39-2

まとめ

プリンセスラインは、京都市内において独自の路線を展開し、市民生活や観光を支える重要な役割を担っています。その歴史や運行系統、車両など、様々な側面からプリンセスラインの魅力を感じていただければ幸いです。

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