万里小路博房

万里小路博房（までのこうじ ひろふさ）

万里小路博房は、江戸時代の終わりから明治時代にかけて重要な役割を果たした公卿であり、政治家でもあります。彼は権大納言を務めた万里小路正房の子として生まれ、万里小路家の25代当主として家系を継ぎました。その生涯において彼は多くの位階を上昇させたいくつもの公職を歴任しました。

経歴のハイライト

博房は1826年に叙爵され、翌1833年には元服を果たし、従五位下に叙せられます。彼の政治活動が本格化するのは嘉永4年（1851年）の侍従任命からです。この時期、彼は尊王攘夷派に属し、三条実美と親しい関係を深めていきました。このため、1863年の八月十八日の政変においては一時免官され、隠居を余儀なくされました。

その後、彼は慶応3年（1867年）に正四位下、さらに蔵人頭や参議に任命されます。特に、1867年11月4日に参議となったことで、彼の政治キャリアは新たな局面を迎えました。小御所会議にも参加したことがある彼は、政治の中心に関与することになります。

明治元年（1868年）には従三位・権中納言に昇叙され、その後も京都裁判所総督や宮内大輔、さらには皇太後宮大夫といった重要な役職を歴任しました。最後の役職である皇太后宮大夫として1884年に亡くなるまで、彼は様々な公務に従事し続けました。

年譜

万里小路博房の公職経歴は多岐にわたります。彼の年譜を見てみると、1826年12月19日に従五位下に叙位したのを皮切りに、数々の位階や役職に昇進していく様子がわかります。具体的には、1851年の侍従任命、1857年の蔵人への補任、1868年の正三位・権中納言への叙任などが挙げられます。

家族と系譜

彼の父は万里小路正房であり、母は藤波寛忠の娘でありました。妻の名前は貞子で、彼らの間には数人の子供が出生しています。特に次男の通房は、博房の後を継ぎ、伯爵に叙爵されるなど、政治家としての道を歩みました。

出演作品

万里小路博房は、現代においてもドラマや文学などの作品に登場しています。2018年にはNHKの大河ドラマ『西郷どん』にも出演しました。

参考文献

彼の詳細な経歴や公職についての情報は、いくつかの文献から得られています。特に『維新史』や『公卿人名大事典』が配信されており、これらの資料から博房の生涯に関する知識を深めることができます。彼は日々の公務や家庭生活を通じて、近代日本の形成に寄与した重要な人物でした。

もう一度検索