三宅哲一郎

三宅哲一郎：国際舞台で活躍した外交官

三宅哲一郎（1888年9月11日 - 1979年1月23日）は、明治から昭和にかけて日本の外交官として活躍した人物です。彼の生涯は、国際関係の舞台で多岐にわたる貢献をしたことで特徴づけられます。

生い立ちと初期のキャリア

和歌山県に生まれた三宅は、神戸高等商業学校（現在の神戸大学）で学び、その後、東京高等商業学校（現在の一橋大学）を卒業しました。1911年には高等文官試験に合格し、外交官としての道を歩み始めます。

1914年に外交官及領事官試験に合格してからは、領事官補としてキャリアをスタートさせ、関東都督府事務官、領事、公使館三等書記官などを歴任しました。スウェーデンやオランダでの勤務経験も持ち、国際的な感覚を磨きました。

バタヴィア総領事としての活動

バタヴィア総領事時代には、横浜正金銀行に働きかけ、学校設立を支援しました。また、シムラ会商に政府代表として参加し、イギリスやインドとの通商問題の交渉に携わるなど、外交官としての手腕を発揮しました。

駐チリ公使としての貢献

1936年、三宅は駐チリ公使に就任しました。翌年には、チリ政府からイースター島及びサラ・イ・ゴメス島の売却に関する打診を受け、検討を行いました。この出来事は、当時の国際関係における日本の役割を示すものと言えるでしょう。

退官後の活動と晩年

退官後、1940年には日智協会（日本チリ協会）を設立し、紀伊徳川家の徳川頼貞を会長に、自身は副会長として日智間の友好関係促進に尽力しました。

1979年1月、老衰のため逝去。彼の功績は、日本の外交史に深く刻まれています。

親族

三宅の親族には、富山県知事、埼玉県知事を務めた土岐銀次郎や、東海ゴム工業会長を務めた三宅章三郎がいます。また、妻のカツエは小沢宗達の娘であり、小沢修造の妹にあたります。

栄典

1940年8月15日 - 紀元二千六百年祝典記念章を受章。

参考文献

人事興信所編『人事興信録 第12版（下）』人事興信所、1939年。 
日本インドネシア協会 編『月刊インドネシア 4月号』日本インドネシア協会、1979年。

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