三島康雄 (経営史学者)

三島康雄

三島康雄（みしま やすお、1926年5月3日 - 2011年5月21日）は、日本の著名な経営史学者です。

生涯

1926年、三島康雄は名古屋市で生まれました。1952年に京都大学経済学部を卒業後、同大学院博士課程に進み、1956年に満期退学しました。その後、研究を続け、1970年に「ロシア領漁業における巨大企業の発展過程」と題する論文で大阪大学から経済学博士の学位を取得しました。

経歴

三島康雄は、学究生活を通じて多くの中等教育機関で教鞭をとりました。中京大学商学部で講師、助教授を務めた後、1960年には東京水産大学（現在の東京海洋大学）で講師、助教授として教壇に立ちました。1970年には甲南大学教授に就任し、1993年からは奈良県立商科大学（現在の奈良県立大学）教授、学長を務め、2000年に退職しました。

受賞・栄典

1972年には、その研究業績が認められ、漁業経済学会賞を受賞しました。1981年にはイリノイ大学の客員教授として海外での研究活動も行っています。長年の教育・研究への貢献が評価され、2004年4月には瑞宝中綬章を受章しました。

著書

三島康雄は、経営史に関する多くの著書を執筆しました。主な著書としては以下のようなものがあります。

『経営史学の展開』（ミネルヴァ書房、1961年）
『北洋漁業の経営史的研究』（ミネルヴァ書房、1972年）
『長浜縮緬の専売と織元』（千倉書房、1975年）
『三菱財閥史 明治編』（教育社歴史新書、1979年）
『三菱財閥史 大正・昭和編』（教育社歴史新書、1980年）
『日本財閥経営史　阪神財閥 野村・山口・川崎』（日本経済新聞社、1984年）
『造船王川崎正蔵の生涯』（同文館出版、1993年）
『奈良の老舗物語 伝統と革新のはざまで』（奈良新聞社、1999年）

また、共編著や翻訳も多数手がけており、経営史研究の発展に大きく貢献しました。

研究内容

三島康雄の研究は、日本の経営史、特に財閥史や水産経営史に焦点を当てたものが多く、その研究は、日本の産業構造や企業経営の歴史を深く理解する上で重要な貢献をしています。詳細な史料分析と社会経済状況への深い洞察に基づいた研究は、学術界で高く評価されています。

参考文献

* CiNii Articles - 三島康雄の論文リスト：https://cir.nii.ac.jp/

もう一度検索