三村宗親

三村宗親（みむら むねちか、生没年不詳）は、戦国時代中期から後期にかけて備中国で活躍した人物です。備中三村氏の一族であり、後に戦国大名として名を馳せる三村家親の父にあたります。居城は備中国成羽の鶴首城。新左京亮と称しました。正室は三好氏出身と伝わります。

宗親は、成羽や星田といった地域を支配する国人領主でした。ただし、三村氏の家督を継承する、いわゆる嫡宗であったかどうかは定かではありません。

記録によれば、永正5年（1508年）に大内義興が足利義尹（後の足利義稙）を奉じて上洛した際、宗親もこれに従軍した武将の一人としてその名が記されています。この時、備中の守護代である石川氏や荘氏といった有力者たちと共に宗親の名が見られることから、この頃には国人領主として守護代勢力に匹敵するほどの力をつけていたと考えられます（出典：陰徳太平記）。

さらに、永正14年（1517年）には、多治部氏や伊達氏らと共に新見庄へ侵攻しています。この侵攻は、周辺地域への勢力拡大を狙ったものと考えられます。

宗親の法名は源樹大居士と伝えられています。彼の死後、家督は嫡男である家親が継承し、備中国における三村氏の勢力拡大を推し進めることになります。

このように、三村宗親は、戦国時代の備中国において、勢力を拡大しつつあった国人領主であり、後の三村氏発展の礎を築いた人物として評価することができます。

もう一度検索