三条市立図書館

三条市立図書館について

新潟県三条市にある三条市立図書館は、地域の住民にさまざまな知識や情報を提供する公立図書館です。この図書館は、図書館法第10条や三条市立図書館条例に基づいて設立されており、市内には3つの常設図書館と2つの分室があります。

沿革

三条市立図書館の歴史は1920年（大正9年）10月にまで遡ります。この年、町会の議決を受けて、旧三条尋常高等小学校の一室に開館したのがはじまりです。また、旧本館は1983年（昭和58年）に開館しました。特に栄分館では、2014年度から「めざせ! しかけ絵本日本一プロジェクト」が進行中で、地域の子どもたちの文化的な発展に寄与しています。

2008年には指定管理者制度が導入され、三条市歴史民俗産業資料館とともに図書館流通センターが運営を行っていましたが、2020年4月からは新たにヴィアックスが指定管理者となっています。そして、2022年7月24日には、本館が新たに建設された「まちやま」という複合施設に移転し、より多くの蔵書を提供できるようになりました。

各図書館の概要

三条市立図書館は、主に常設図書館と分室から構成されており、それぞれが多様に資料を提供しています。移動図書館車「ひまわり号」も運行しており、地域の21の訪問ステーションを巡回しています。これは、特に冬季（12月から3月）を除いて、2週間ごとに行われています。

複合施設「まちやま」

「まちやま」は旧三条小学校の跡地に位置し、図書館・鍛冶ミュージアム・科学教育センターの3つの機能が一体となった施設です。2022年にオープンし、3階建ての本館とサイエンスホールの屋根で結ばれている構造が特徴です。設計は著名な建築家、隈研吾によるもので、工場を意識したデザインが施されています。こうした個性的な設計により、地域の文化的価値を高めています。

施設内にはカフェコーナーもあり、訪れる人々がゆったりとした時間を過ごせるように工夫されています。また、移動式のプラネタリウムが設置され、科学教育にも力を入れています。さらに、2階には実験室「サイエンスラボ」もあり、実際に体験を通じた学びの場を提供しています。

新たなサービス「まちやま道具箱」

2023年には、新たなサービス「まちやま道具箱」がスタートし、地元で生産・企画された工具類を貸し出す取り組みが始まりました。これは、地域の産業を知ってもらい、使うことで購入につなげる効果が期待されています。貸し出しは、三条商工会議所の会員企業から提供を受けた道具で行われ、メンテナンスも図書館が担当しています。このように、図書館が工具の貸し出しサービスを行うのは全国でも初めての試みとされ、注目を集めています。

利用登録

三条市立図書館での利用登録は、三条市に住、勤めまたは学ぶ人々に限られています。登録が可能な地域は燕市、長岡市、見附市、加茂市、田上町、弥彦村、新潟市も含まれています。利用登録を済ませると、蔵書の貸出や予約が行えるようになります。登録は3年ごとに更新が必要で、地域住民とそれ以外ではカードの色が異なります。

おわりに

三条市立図書館は、地域に根ざした知識の提供や新たな挑戦を続ける場所として、今後の発展が期待されます。

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