弥彦村

新潟県弥彦村：自然と歴史が織りなす魅力の里

弥彦村（やひこむら）は、新潟県のほぼ中央に位置し、西蒲原郡に属する村です。越後国一の宮である彌彦神社の門前町として古くから栄え、豊かな自然と歴史、そして独自の文化が息づいています。

地理と自然

村のシンボルである弥彦山は、標高634m。山頂からは日本海や越後平野を一望できる絶景が広がります。弥彦山は古くから信仰の対象とされ、山中には多くの史跡や自然が残されています。また、雨乞山などの山々に囲まれ、豊かな自然に恵まれています。

隣接する自治体は、新潟市（西蒲区）、燕市、長岡市です。

歴史

弥彦村は、明治22年の町村制施行により、弥彦村、桜井郷村、矢作村が誕生したことに始まります。その後、明治34年にこれらの村が合併し、現在の弥彦村となりました。

昭和26年には、大字矢作の一部が吉田町へ分離しましたが、その後は単独の村として発展を続けています。

人口

2010年の国勢調査では、新潟県内の市町村で唯一、聖籠町とともに人口が増加しました。これは、村が開発した「きらめきニュータウン」が奏功したと考えられています。また、平均年齢も県内で3番目に若いという特徴があります。

行政

現在の村長は本間芳之氏。村議会の定数は10人です。

かつては周辺の町村との合併も検討されましたが、現在は単独での村づくりを進めています。

国際交流

モンゴルのエルデネ村と姉妹都市提携を結んでいます。この交流は、彌彦神社の行事に参加したモンゴル人力士がきっかけとなり、モンゴル文化の発信や東京オリンピック・パラリンピックのホストタウン登録へと発展しました。

経済と産業

弥彦村は、彌彦神社、弥彦温泉、弥彦山などの観光資源が豊富で、観光業が基幹産業となっています。また、弥彦競輪場は村営の公営競技施設として、地域経済に貢献しています。

近年はワイン特区に指定され、ワイン造りも盛んに行われています。特産品としては、枝豆「弥彦むすめ」やジャンボ椎茸「やひこ太郎」などが知られています。

教育

村内には、弥彦小学校と弥彦中学校があります。閉校となった麓小学校の木造校舎は、「弥彦村ふるさと学校」として民俗資料を展示公開しています。

2023年6月には、役場敷地内に新たな図書館「らいわ弥彦」がオープンしました。

ライフライン

電気は東北電力ネットワーク、都市ガスは蒲原ガスが供給しています。上水道は、燕・弥彦総合事務組合水道局が管理しています。下水道は、かつて村が運営していましたが、現在は新潟県の西川流域下水道に接続されています。

交通

鉄道は、JR弥彦線が村内を走り、弥彦駅と矢作駅があります。また、弥彦山へは弥彦山ロープウェイが運行しています。

かつては新潟交通観光バスによる路線バスが運行されていましたが、現在は村が運営する広域循環バス「やひこ号」や、燕市の乗合制デマンド交通「おでかけきららん号」が運行されています。また、新潟市西蒲区方面への「にしかん観光周遊ぐる～んバス」も弥彦駅を経由しています。

観光名所

彌彦神社: 越後国一の宮として知られる古社。年間を通して多くの参拝客が訪れます。
弥彦山: ロープウェイで山頂まで行けるほか、登山道も整備されています。
弥彦公園: 四季折々の自然が楽しめる美しい公園。
弥彦温泉: 歴史ある温泉地で、日帰り入浴も可能です。
弥彦競輪場: 日本で唯一の村営競輪場。
おもてなし広場: 観光案内所や足湯などがある観光拠点。

祭り

弥彦湯かけまつり (4月18日): 湯をかけあって豊作を祈る祭り。
弥彦灯篭まつり (7月24日～26日): 巨大な灯篭が練り歩く幻想的な祭り。
弥彦菊まつり (11月1日～24日): 色とりどりの菊が会場を彩る祭り。

名産品

玉兎: うさぎの形をした可愛らしいお菓子。
日本酒「こしのはくせつ」: 弥彦酒造が醸す地酒。
カレー豆: スパイシーな風味が食欲をそそる豆菓子。
パンダ焼き: 全国ご当地おやつランキングでグランプリを受賞した人気商品。
イカメンチ: 新鮮なイカを使ったメンチカツ。

弥彦村は、豊かな自然、歴史、文化、そして温かい人々が織りなす魅力的な村です。ぜひ一度、足を運んでみてください。

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