三菱・4A9型エンジン

三菱・4A9型エンジンの概要

三菱・4A9型エンジンは、三菱自動車工業が開発した直列4気筒のガソリンエンジンであり、2004年に初めてコルトに搭載されました。このエンジンは、三菱とダイムラー・クライスラー（現・ダイムラー）との共同プロジェクトの一環として開発されました。エンジンの設計は三菱自動車が担当し、製造はダイムラー傘下のMDCパワー社で行われていましたが、現在は京都市に位置する三菱自動車パワートレイン製作所に移管されています。

4A9型エンジンにおけるメルセデス・ベンツのモデル名はM135で、さまざまな派生型があります。4A90はM135 E13、4A91はM135 E15という型式名が付けられています。このエンジンは、三菱自動車の直列4気筒エンジン系列の中で初めて、軽量でしなやかな特性を持つ高圧ダイキャストアルミ合金製のシリンダーブロックを採用しています。また、アルミ合金製シリンダーヘッドや、DOHC4バルブ構造、吸気側にMIVEC可変バルブ機構を持っており、高い走行性能を提供しています。カムシャフトは、従来の4G1型のタイミングベルトから、より耐久性と効率を向上させたタイミングチェーンに変更されています。

バリエーション

4A90

4A90は、様々な車種に搭載されています。主な搭載車種は以下の通りです：

• - 2004年 - 2012年: 三菱・コルト、コルトプラス
• - 2004年 - 2006年: スマート・フォーフォー
• - 2009年 - 2015年: 一汽海馬汽車・2
• - 2011年 - 2014年: 衆泰汽車・Z200（中国仕様）
• - 2012年 - 2020年: 北京汽車・D20

4A91

4A91も同様に複数の車種に搭載されています。代表的な搭載車種は：

• - 2004年 - 2012年: 三菱・コルト、コルトプラス
• - 2004年 - 2006年: スマート・フォーフォー
• - 2006年 - 2016年: 三菱・ランサー（中国仕様）
• - 2008年 - 2019年: 東南汽車・V3
• - 2012年 - 2020年: 東南汽車・V5

4A92

4A92は、以下の期間に様々な車両に使用されてきました：

• - 2010年 - 2016年: 三菱・ASX
• - 2011年 - 2017年: 三菱・ランサー（欧州仕様）
• - 2016年 - 2023年: 東風風行汽車・SX6

今後も、このエンジンシリーズは進化を続けることが期待されています。

4A95TD

このバリエーションは最近のモデルで、以下のように展開されています：

• - 2020年 - 2023年: 東南汽車・DX7
• - 2023年 - : 中華汽車・ジンガー

最後に

このように、三菱・4A9型エンジンは、その技術的特性と性能によって多くの車種に広く使用されており、今後の展開にも注目が集まります。

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