三菱・4M4型エンジン

三菱・4M4型エンジンの詳細

三菱自動車工業が開発した4M4型エンジンは、SUV市場向けに設計された直列4気筒のディーゼルエンジンです。このエンジンは、特に2代目三菱・パジェロに初めて搭載され、その後も他の車両で広く使用されてきました。4M4型は既存の4D5型エンジンを改良し、より高い性能と効率性を追求して開発されましたが、完全に4D5型を置き換えるには至っていません。

4M40型エンジン

4M4型エンジンの中でも特に注目されるのが、4M40型です。これは鋳鉄製のシリンダーブロックを持ち、排気量は2.8リットル（2835 cc）です。インタークーラーターボを搭載し、燃料は軽油を使用します。初期の設計では、機械式分配噴射ポンプを利用しており、圧縮比は21:1です。

このエンジンは、出力が92 kW（125 PS）で、トルクは294 N·m（217 lb·ft）を発揮し、2000 rpmの回転数で最大トルクを発生します。その後、1996年に改良が施された後、1999年には排気量が3.2リットル（3200 cc）の4M41型エンジンも登場し、その出力やトルク、燃費が改善されました。

4M41型エンジン

4M41型は、直列4気筒のDOHCエンジンで、圧縮比は17:1です。出力は121 kW（165 PS）で、トルクは351 N·m（259 lb·ft）を2000-3000 rpmで発生します。燃料装置には電子制御式分配噴射ポンプやコモンレール式直接噴射装置を採用しており、効率的な燃料供給を確保しています。

搭載車両

4M40型エンジンは1999年から2006年の間に三菱・パジェロや2005年から2011年のトライトン、さらに2006年から2007年のパジェロ（フィリピン仕様）にも採用されていました。他にも2008年から2011年のパジェロスポーツやモンテロスポーツにも搭載されました。

4M41型エンジンも同様に、三菱・パジェロはもちろん、2005年から2011年のトライトン、L200、ストラーダなど多くの車両に使用されています。

4M42型エンジン

さらに、4M42型エンジンは2977 ccの排気量を持つ直列4気筒DOHCエンジンで、インタークーラー可変ノズルターボを備えています。このエンジンは、主に2005年から2011年の三菱ふそう・キャンターに搭載されており、出力は81 kW（110 PS）から92 kW（125 PS）といった範囲で、トルクも255 N·m（188 lb·ft）から294 N·m（216 lb·ft）に及びます。

総括

三菱・4M4型エンジンの進化は、SUVの性能向上に貢献し続けています。特に、ディーゼルエンジンの特性を活かした高出力、高トルクは、オフロード性能を求めるユーザーにとって大きな魅力です。また、燃費の改善や排出ガスの低減も進められ、環境への配慮も強化されています。これにより、3つのエンジン型は、三菱自動車のラインアップにおいて重要な役割を果たし続けています。

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