三谷軌秀

三谷軌秀（みたに のりひで）

三谷軌秀は、安政5年1月5日（1858年2月18日）に土佐国長岡郡粟生村（現在の高知県大豊町）で生まれ、昭和9年（1934年）3月8日に77歳で没した、日本の政治家であり、実業家です。幼名は五市と称しました。

生涯

東京法学校（現在の法政大学）を明治19年（1886年）に卒業後、明治20年（1887年）に公証人試験に合格しますが、同年、保安条例に抵触したため、東京から三里以遠への退去を命じられます。しかし、明治22年（1889年）には大阪で公証人として活動を再開し、明治24年（1891年）には大阪商業会議所の特別会員となります。

明治26年（1893年）には、片岡直温らと共に帝國物産を設立し、顧問に就任。さらに、明治27年（1894年）には日本時計製造の設立にも参加し、監査役を務めました。大阪市会議員、大阪府会議員、そして大阪府会議長を歴任した後、明治44年（1911年）7月には衆議院議員補欠選挙で当選。大正元年（1912年）の第11回衆議院議員総選挙でも当選を果たしました。

その他、今里土地の社長、参宮急行電鉄や大阪合同紡績の役員、関西競馬倶楽部の副会頭など、多岐にわたる役職を歴任し、実業界でも幅広く活躍しました。

著書

『市制町村制義解』（時習社、1888）
『公民必携法規参照対比市制町村制』（積善館、1889）
『第二十八回衆議院重要問題商工政策に関する質問演説』（帝国議会要史編纂所、1912）
『根本的金利改善策解説』（1926）

参考文献

『近畿実業家列伝』倉田熱血 著（不朽社、1899）
『第二十八議会衆議院議員写真列伝』鷹居匡 著（経済時報社編輯局、1912）
* 『日本人名大辞典』（講談社）

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