三重県道428号伊勢小俣松阪線

三重県道428号伊勢小俣松阪線：歴史と生活が交差する道

三重県道428号伊勢小俣松阪線は、伊勢市と松阪市を結ぶ一般県道です。かつての伊勢街道の一部区間を含み、歴史的な景観と地元住民の生活道路という二つの側面を持っています。

概要

この県道は、江戸時代の伊勢街道にほぼ沿って整備されたため、沿道には石碑などの旧跡が点在しています。しかし、伊勢市小俣町の一部区間を除いて道幅が狭く、両側には民家が立ち並び、生活道路としての役割も担っています。松阪市漕代町から明和町、伊勢市小俣町明野にかけての区間や、伊勢市小俣町元町から宮川西岸までの区間には、昔ながらの町並みが残っています。

特に、伊勢市小俣町相合の新出地区には、妻入りの町家が多く残る旧伊勢街道がありますが、現在の県道ルートからは外れています。

歴史

この道路は、かつて国道1号（1920年～1952年）および国道23号（～1959年）として指定されていました。その歴史は古く、明治時代初期には伊勢街道が二等級道路、国道に指定され、日本の近代化とともに重要な役割を果たしてきました。

1872年（明治5年）：伊勢街道が二等級道路に制定
1876年（明治9年）：太政官達第60号にて伊勢街道が国道2等に制定
1885年（明治18年）：内務省告示第6号にて指定された国道9号の一部となる
1920年（大正9年）：内務省告示第28号にて指定された国道1号の一部となる
1952年（昭和27年）：新道路法に基づく路線指定で一級国道23号の一部となる
1959年（昭和34年）：現路線が県道に編入し伊勢小俣松阪線となる

路線データ

起点：伊勢市川端町（三重県道37号鳥羽松阪線 度会橋西詰交差点）
終点：松阪市早馬瀬町（三重県道37号鳥羽松阪線 櫛田橋南詰交差点）
総延長：11.985km

路線状況

この県道には、以下の区間で重複区間が存在します。

三重県道511号豊北港小俣線：伊勢市小俣町元町
三重県道706号東黒部早馬瀬線：松阪市早馬瀬町櫛田橋付近

地理

三重県道428号伊勢小俣松阪線は、以下の自治体を通過します。

三重県
伊勢市
多気郡明和町
松阪市

周辺情報

沿道には、以下のような施設や名所があります。

度会橋：宮川堤は桜の名所
宮川医療少年院
宮川親水公園
三重県南部自動車学校
小俣神社
JR参宮線 宮川駅
伊勢市小俣総合支所
伊勢市立小俣小学校
へんばや商店 本店
明星郵便局
済生会明和病院
斎宮跡
竹神社
明和町立斎宮小学校
松阪市漕代地区市民センター
近鉄山田線（伊勢市小俣町明野から終点までほぼ並行）
明星駅
斎宮駅
漕代駅

別名

この県道は、地域によって以下の別名で呼ばれています。

伊勢街道（伊勢市、明和町、松阪市）
伊勢参宮街道（伊勢市、明和町、松阪市）

三重県道428号伊勢小俣松阪線は、歴史的な道でありながら、現在も地域住民の生活を支える重要な役割を果たしています。沿道を歩けば、歴史の重みと人々の営みを感じることができるでしょう。

参考文献

『伊勢街道 朝熊岳道・二見道・磯部道・青峰道・鳥羽道 -歴史の道調査報告書-』（三重県教育委員会、1986年）
『小俣町史 通史編』（小俣町編さん委員会、1988年）

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