上京会寧府

上京会寧府（じょうけいかいねいふ）

上京会寧府は、金朝がかつて置いた重要な府であり、現在の中国黒竜江省ハルビン市阿城区白城に位置しています。

歴史

1069年（遼の咸雍5年）に、この地には会寧県として会寧州が設置されました。1115年（金の収国元年）には、女真族（ジュシェンぞく）の居住地域における中心地として、金朝の都城に定められました。当時の管轄区域は、松花江、牡丹江、そして長白山を結ぶ地域に及んでいました。1124年（天会2年）に会寧府と改称され、金の第3代皇帝熙宗の時代、1138年（天眷元年）には上京会寧府と称されるようになりました。

都城の構造

都城は、長方形の南北二つの土城から構成されています。北城は南北に長く、南北約1.9キロメートル、東西約1.5キロメートルの規模を持ちます。それに隣接して築かれた南城は、東西に長く、南北約1.5キロメートル、東西約2.0キロメートルの範囲に城壁が築かれていました。全体として見ると、南北に長く東西に短いL字状の形状をなしているのが特徴です。

その後の変遷

1153年（貞元元年）に燕京への遷都が行われると、一時的に会寧府とされましたが、1173年（大定13年）には再び上京会寧府となりました。しかし、金朝末期にモンゴル帝国が侵入してくると、上京会寧府はその役割を終え、廃止されることとなりました。

下部行政区画

上京会寧府は、以下の県を管轄していました。

会寧県
曲江県
宜春県

位置情報

地理座標は、北緯45度32分12秒、東経126度58分02秒です。

関連項目

阿骨打（完顔阿骨打、金の初代皇帝）

外部リンク

* 上京会寧府 - コトバンク

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