阿城区

阿城区（あじょうく）

阿城区は、中華人民共和国黒竜江省ハルビン市に位置する市轄区です。かつては金の首都として栄え、豊かな歴史と文化が息づいています。1994年には文化部から「中国版書之郷」と命名されました。

地理

阿城区は黒竜江省の南部に位置し、ハルビン市の衛星都市としての役割を担っています。市内を阿什河（アルチュフ川）が流れ、西部には張広才嶺の山地が、東部には広大な松嫩平原が広がります。年平均気温は3℃、年間降水量は518mmと、寒冷な気候です。

歴史

阿城区は、唐代には渤海の版図に属し、その後は女真族の居住地となりました。12世紀には、完顔阿骨打が金を建国し、上京会寧府をこの地に建設。38年間にわたり都城として繁栄しました。現在でも、当時の城壁や皇城の遺構が良好な状態で保存されており、亜溝石刻や完顔阿骨打陵などの金代の遺跡が点在しています。

元明代には女真族の居住地として存続し、清代の雍正年間にはアルチュカ城が建設されました。1909年に阿城県が設置され、1987年に県級市に昇格して阿城市となりました。2006年には市轄区に改編され、現在の阿城区となりました。

行政区画

阿城区は、15の街道と4つの鎮を管轄しています。

街道: 金城街道、金都街道、通城街道、河東街道、阿什河街道、玉泉街道、新利街道、双豊街道、舎利街道、小嶺街道、亜溝街道、交界街道、料甸街道、楊樹街道、フィクトゥ街道
鎮: 平山鎮、松峰山鎮、紅星鎮、金竜山鎮

民族

漢族が多数を占めますが、その他に苗族、朝鮮族、彝族、エヴェンキ、オロチョン、満洲族、回族、モンゴル族など、13の少数民族が暮らしています。

経済

阿城区は、工業と農業が発展しており、黒竜江省の県級行政区の中でトップクラスの経済力を誇ります。機械、鉄鋼、紡績、食品、建材、電力などの工業が盛んで、特に阿城継電器公司はアジア最大の送電設備メーカーとして知られています。

農業では、トウモロコシ、大豆、水稲、ニンニクなどが主要な生産物です。

物産

阿城区は鉱物資源が豊富で、鉄、銅、タングステン、モリブデン、鉛、亜鉛、大理石、蛍石などが産出されます。特産品としては、ニンニクや黒豆果が有名です。

教育

阿城区には以下の大学があります。

ハルビン科学技術職業学院

交通

阿城区は、鉄道と道路の交通網が整備されています。

鉄道: 哈牡旅客専用線、浜綏線
道路: 綏満高速道路、G202国道、G301国道

健康・医療・衛生

阿城区には以下の医療機関があります。

哈爾浜市阿城区人民医院
阿城区中医院
阿城区婦幼保健院
哈爾浜市阿城区児童医院

名所・旧跡・観光スポット

阿城区には、以下のような名所・旧跡・観光スポットがあります。

松峰山
紅星ダム
北山
玉泉狩猟場
金上京会寧府遺址
* 亜溝石刻

その他

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