上田地域

上田地域

上田地域（うえだちいき）は、長野県東信地方の中央部に位置し、上田市を中心とした一帯を指す名称です。長野県をいくつかの地域に区分する際に用いられるほか、東信地方を南北二つに分ける場合の呼称としても使用されます。この地域は「上小地域（じょうしょうちいき）」という別称も持ち、実質的に同じ範囲を示しています。

概要と含まれる自治体

現在、上田地域に含まれるのは、上田市、東御市、そして小県郡に属する長和町と青木村の1市1町2村です。その区域は、明治時代初期までの小県郡の範囲と概ね一致していますが、現在は旧北佐久郡北御牧村であった東御市の一部地域も含まれています。2021年4月1日現在の推計人口は191,050人です。

名称の由来と変遷

この地域は古くから、中心地である上田と小県郡の頭文字を取った「上小地方」という名称が広く用いられてきました。この呼称は現在も多くの機関や企業名に残っています。しかし、市町村合併などの社会的な変化を経て、「上田地域」という呼称も広く使われるようになりました。特に、長野県では2017年4月の組織改編に際し、従来の「上小地方事務所」を「上田地域振興局」に改称するなど、行政機関の名称において「上田地域」への切り替えが進んでいます。

地理、気候、歴史

上田地域は、上田盆地や広大な塩田平といった平坦地に加え、菅平高原や御牧ヶ原などの高原、そして周囲を囲む山地など、多様な地形を有しています。気候は長野県内でも穏やかで、年間を通じて雨や雪が比較的少なく、日照時間が長いことが特徴です。歴史的には、戦国時代に真田氏が本拠地として上田城を築いた地として著名です。

産業

地域の産業は多岐にわたります。古くは養蚕や紡績が盛んに行われていましたが、その流れを汲んで現在では電気機械や輸送用機械の製造業が発展しています。また、豊かな自然や歴史的資源を活かした観光リゾート関連産業も地域経済にとって重要です。農業も盛んで、高原野菜の栽培が広く行われています。近年は、地域の穏やかな気候条件を活かしたブドウ栽培とそれに伴うワイン製造が成長分野として注目を集めています。

交通網

上田地域は交通の要衝でもあります。鉄道では、北陸新幹線、しなの鉄道線、上田電鉄別所線が運行しており、特に新幹線停車駅である上田駅が地域の中心駅です。道路網としては、上信越自動車道や国道18号が地域を東西に貫き、これらの幹線に加え、他の国道や主要地方道、県道が地域内外を結んでいます。東信地方と中信地方を結ぶ重要な交通路として、上田市の旧丸子町地域にある国道254号三才山トンネル有料道路が機能しています。このトンネルが開通する以前は、青木村を通る国道143号青木峠がその役割を担っていました。

隣接地域と広域連携

上田地域に含まれる市町村は、周囲の多様な地域と隣接しています。例えば、上田市中心部は長野地域に属する坂城町と、北部（旧真田町エリア）は長野市と接しています。また、長和町の旧和田村エリアなどは、諏訪地域に位置する諏訪市や下諏訪町と隣接しています。行政的な連携においては、本来の地域区分を超えた取り組みも見られます。「上田地域広域連合」には長野地域の坂城町が参加しており、「上田地域定住自立圏構想」には佐久地域の立科町や、さらには県外である群馬県嬬恋村も加わるなど、広範な枠組みでの連携が進められています。

主な観光地

地域を代表する観光地としては、避暑地やウィンタースポーツで知られる菅平高原や、上田城跡公園、歴史ある別所温泉などが挙げられます。

上田地域振興局

長野県の地方事務所である上田地域振興局が、上田市材木町に設置され、地域の振興事務を管轄しています。

関連項目

上田地域広域連合

外部リンク

上田地域の情報

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