上野星矢

上野星矢は、1989年8月31日に東京都杉並区に生まれた日本の気鋭のフルート奏者です。

彼の音楽との歩みは、小学校4年生の時に吹奏楽部でフルートを手に取ったことから始まりました。12歳からは専門的な指導のもと、本格的に技術を磨き始めます。その才能は中学校時代に早くも開花し、全日本学生音楽コンクールや大阪国際音楽コンクールといった国内の主要なコンクールで、それぞれ第1位に輝くなど、傑出した成績を収めました。その実力は広く認められ、わずか15歳で自身初となるリサイタルを開催しています。

音楽の道をさらに深めるため、彼は東京都立芸術高等学校で学び、2008年には東京芸術大学音楽学部フルート専攻へ進学しました。大学在学中の同年、フルート界で最も権威ある大会の一つとして知られる第8回ジャン＝ピエール・ランパル国際フルートコンクールにおいて、日本人としては初めての優勝という快挙を成し遂げ、その名を国際的に知らしめました。

東京芸術大学を卒業後、更なる研鑽を積むためフランスへと渡り、パリ国立高等音楽院で学びました。これまでに、名匠である金昌国氏やヴァンサン・リュカ氏らに師事し、深い音楽性と高度な演奏技術を培っています。留学後もその活躍は目覚ましく、2014年にはヤング・コンサート・アーティスツ国際オーディションで最優秀賞を獲得しました。

この受賞を機に、2015年にはアメリカ合衆国において精力的なリサイタルツアーを展開しました。音楽の殿堂として知られるジョン・F・ケネディ・センターやカーネギー・ホールを含む全8箇所で公演を行い、その卓越した演奏で聴衆を魅了し、国際的なキャリアを確固たるものにしました。

彼の受賞歴は、略歴に記載されたもの以外にも多岐にわたります。

全日本学生音楽コンクールでは、中学校1年時に奨励賞を受賞しています。
第76回日本音楽コンクールのフルート部門で第3位に入賞しました。
第12回松方ホール音楽賞においては、木管部門で第1位と特賞を同時受賞しました。
第25回青山音楽賞では新人賞を受賞しています。
第17回ホテルオークラ音楽賞も受賞しています。

演奏活動に加え、彼は教育者としても貢献しています。2019年からは大阪音楽大学の准教授として、後進の指導にあたっています。

また、録音活動も積極的に行っており、複数のアルバムをリリースしています。

2012年にリリースされた『万華響 KALEIDOSCOPE』は、権威あるレコード芸術誌で特選盤に選ばれています。
翌2013年の『DIGITAL BＩRD SUITE』も同様にレコード芸術特選盤となりました。
2018年には『テレマン：無伴奏フルートによる12の幻想曲』を、2019年には『W.F.バッハ 2本のフルートのための二重奏曲集』を発表するなど、幅広いレパートリーを録音しています。

テレビやラジオといったメディアへの出演も多く、その存在はクラシック音楽ファン以外にも広く知られています。

テレビ朝日「報道ステーション」
NHK「ニューイヤーオペラコンサート」
NHK「クラシック倶楽部」
NHK-FM「きらクラ!」
* NHK-FM「ベストオブクラシック」

上野星矢氏は、その輝かしい受賞歴と世界的な活動、そして教育者としての貢献により、現代日本のフルート界を牽引する存在として、今後のさらなる活躍が期待されています。彼の活動に関する最新情報は、オフィシャルサイトや所属レコード会社である日本コロムビアのウェブサイトで確認することができます。

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