上陸第一歩

『上陸第一歩』は、1932年（昭和7年）4月14日に公開された松竹キネマ製作・配給の日本映画です。監督は島津保次郎が務めました。モノクロ、スタンダード、88分の上映時間となっています。

この作品は、ジョセフ・フォン・スタンバーグ監督の『紐育の波止場』を翻案したものです。当時としては画期的だった土橋武夫・晴夫兄弟が開発した「土橋式」トーキーを採用しており、島津監督にとってはトーキー映画第2作にあたります。

撮影中には、スタジオが火災に見舞われ、撮影技師の水谷至宏が九死に一生を得るという痛ましい事故が発生しました。しかし、困難を乗り越えて完成した本作は、第9回キネマ旬報ベスト・テンで第8位に選ばれるなど、高い評価を受けています。

現在、東京国立近代美術館フィルムセンターが35mmフィルムを所蔵しており、貴重な文化遺産として保存されています。

スタッフ

監督：島津保次郎
脚色：北村小松
撮影：水谷至宏
音楽顧問：高階哲夫
録音：土橋武夫、土橋晴夫
主題歌伴奏：鈴木静一
助監督：秋元憲

出演者

港の女：水谷八重子
火夫坂田：岡譲二
ブルジョアの政：奈良真養
プロペラのしげ：江川宇礼雄
司厨長野沢：河村黎吉
安宿のお神：飯田蝶子
酒場のマダム：吉川満子
政の情婦：沢蘭子
倉庫番戸村：滝口新太郎
刑事：岡田宗太郎
ダンスホールの客：斎藤達雄（ノンクレジット）
船員：吉谷久雄（ノンクレジット）
アパートの住人：松井潤子（ノンクレジット）

外部リンク

上陸第一歩 - 日本映画データベース
上陸第一歩 - allcinema

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