両備運輸

両備運輸株式会社の歴史と事業内容

両備運輸株式会社（りょうびうんゆ）は、岡山県を中心としてさまざまな運送サービスを提供していた企業です。その事業は、観光バスやタクシー、船舶、さらにはトラック輸送に及んでおり、両備グループの中核を担う存在でした。両備運輸は、もともと1928年に創設された「南備海運合資会社」として始まり、海上旅客輸送を皮切りに、1969年には南備海運と日の丸タクシーが合併し、正式に両備運輸株式会社として設立されました。

両備運輸の主要サービス

両備運輸は運行の効率化を図っており、2007年には両備バスと対等合併し、新たに「両備ホールディングス」が設立され、両備運輸は解散となりました。現在では、両備運輸が持っていた各部門は、新たに設立された社内カンパニーとして運営されています。タクシー部門は「両備タクシーカンパニー」、フェリー部門は「両備フェリーカンパニー」、運輸部門は「両備トランスポートカンパニー」という具合です。

タクシーサービス

両備運輸ではデマンドタクシーを提供しており、「386号ふれあいタクシー」というサービスがあります。これは会員制のタクシーで、特定の地域の住民に向けて運行されています。サービスを利用するには、事前に町内会への会員登録が必要です。予約は前日の17:00までに電話で行い、特に法界院駅前発着便は岡川電気軌道が運行していたバス路線を引き継いでいます。2003年に一度廃止されたこのサービスは、2006年に復活しました。

航空運送とフェリー事業

両備運輸は海上輸送にも力を入れており、1964年にカーフェリーの運航を開始しました。その後、1981年に「クイーンオリーブ」、1986年には観光船「備州」を就航しました。また、1989年には伝説の木造船「明代宝船 鄭和」が就航し、観光名所としても知られる存在となりました。

主要運航路

両備運輸は新岡山港から土庄港へのフェリー運航を行っており、共同運航も行われています。また、岡山駅から新岡山港までのバスのセット割引チケットも提供されています。新造客船フェリー「おりんぴあ どりーむ」や「おりんぴあ どりーむせと」などの現代的な船舶も運航し、利用者に便利な海上輸送を提供しています。

関連会社

両備運輸は他の運送会社との結びつきも強く、両備バスや岡山電気軌道、さらには中国バスや和歌山電鐵とも密接な関係です。これにより、岡山県を中心とした幅広い交通ネットワークを確立しています。

両備運輸株式会社の歴史とサービスは、たくさんの地域住民に利用され、影響を与えてきたことは間違いありません。今後もこの流れは続くでしょう。両備ホールディングスとして新たな形で発展していく中で、地域の発展に寄与し続けることが期待されています。

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