中国共産党第十九回全国代表大会

中国共産党第十九次全国代表大会（2017年）

中国共産党第十九次全国代表大会は、2017年10月18日から24日まで、北京で開催された中国共産党の重要な党大会です。この大会では、習近平総書記の指導思想が党規約に明記され、新たな指導体制が確立されました。以下に、その詳細を解説します。

大会の概要

大会のテーマは、「小康社会（ややゆとりのある社会）の全面的完成の決戦に勝利し、新時代の中国の特色ある社会主義の偉大な勝利をかち取ろう」でした。このスローガンが示すように、大会は社会主義の現代化と、習近平指導部による国家のさらなる発展を目指すものでした。

特に重要なのは、習近平による新時代の中国の特色ある社会主義思想が、マルクス・レーニン主義、毛沢東思想、鄧小平理論などに続く、党の「指導思想」として党規約に明記されたことです。これにより、習近平総書記の権威が強化され、党内における指導的地位が確立されました。また、一帯一路、中国の夢、人類運命共同体などの重要政策や概念も盛り込まれました。

開催期間：2017年10月18日 - 10月24日
開催場所：北京市 人民大会堂
代表：2280人
招請代表：74人

大会機構

大会の運営は、以下の主要メンバーによって行われました。

主席団：243人
主席団常務委員会：42名（習近平、李克強、江沢民、胡錦涛など）
大会司会：李克強
大会秘書長：劉雲山
大会副秘書長：孟建柱、趙楽際、栗戦書
大会代表資格審査委員会主任：王岐山

習近平総書記による政治活動報告は、3時間半にも及ぶ長大なものであり、中国の現状と今後の展望について詳細な説明が行われました。

委員選挙と一中全会

大会最終日には、党中央委員会委員の選挙が行われ、習近平、李克強をはじめとする204人の党中央委員会委員が選出されました。また、党中央委員候補、党中央紀律検査委員会委員も選出されました。

大会に合わせ、中国共産党第19回中央委員会第一次全体会議（一中全会）が開催され、以下の指導者が選出されました。

党総書記：習近平
中央政治局常務委員会委員：習近平、李克強、栗戦書、汪洋、王滬寧、趙楽際、韓正
中央書記処書記：王滬寧、丁薛祥、楊暁渡、陳希、郭声琨、黄坤明、尤権
党中央軍事委員会主席：習近平
* 中央紀律検査委員会書記：趙楽際

国際社会からの祝電

大会の開幕後、165ヶ国の国家元首や政府首脳、政党などから841件の祝電が寄せられました。習近平総書記の再選に対しても、ドナルド・トランプ大統領やウラジーミル・プーチン大統領など、各国の要人から祝電が送られ、電話会談も行われました。日本からは、公明党の山口那津男代表、自由民主党総裁名義の安倍晋三首相、創価学会の池田大作名誉会長が祝電を送りました。

また、台湾の呉敦義中国国民党主席、韓国の文在寅大統領と与党代表、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長からも祝電が送られました。これらの祝電は、中国共産党と習近平指導部に対する国際的な関心と期待を示すものです。

中国共産党第十九次全国代表大会は、習近平総書記の権威を確立し、新たな指導思想を打ち出した、中国の未来を左右する重要な大会となりました。

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