中山郡

中山郡（ちゅうざんぐん）

中山郡は、中国にかつて存在した郡であり、漢代から隋代初頭にかけて、現在の河北省中部に位置していました。

歴史

中山郡は、漢の高祖の時代に初めて設置されました。その後、紀元前154年（景帝3年）に劉勝が中山王に封じられると、中山国が置かれることになります。前[[漢]]時代の中山国は冀州に属し、盧奴（ろど）・北平（ほくへい）・北新成（ほくしんじょう）・唐（とう）・深沢（しんたく）・苦陘（くけい）・安国（あんこく）・曲逆（きょくげき）・望都（ぼうと）・新市（しんし）・新処（しんしょ）・毋極（ぶきょく）・陸成（りくせい）・安険（あんけん）の14県を管轄していました。

王莽の時代には、一時的に常山[[郡]]と改名されましたが、後[[漢]]の建武元年（25年）に劉茂が後[[漢]]に降伏し、中山王に封じられると、再び中山国が置かれました。この時の中山国は、盧奴・北平・毋極・新市・望都・唐・安国・安憙（あんき）・漢昌（かんしょう）・蠡吾（れご）・上曲陽（じょうきょくよう）・蒲陰（ほいん）・広昌（こうしょう）の13県を管轄しました。

三国時代の魏においては、232年（太和6年）に曹袞（そうこん）が中山王となると、再び中山国が置かれました。西晋の時代には、265年（泰始元年）に司馬睦（しばぼく、司馬彪の父）が中山王となり、中山国が置かれました。この時期の中山国は、盧奴・魏昌（ぎしょう）・新市・安喜（あんき）・唐・蒲陰・北平・望都の8県を管轄していました。

南北朝時代の北魏に入ると、当初に定州が立てられ、中山郡は定州に転属しました。北魏の中山郡は、盧奴・上曲陽・魏昌・新市・毋極・安喜・唐・蒲陰・北平・望都の10県を管轄していました。孝昌年間（525年 – 528年）には、中山郡から蒲陰・北平・望都の3県が分離され、新たに北平[[郡]]が設置されました。北平[[郡]]は定州に属し、郡治は北平城に置かれました。

583年（開皇3年）、隋が郡制を廃止した際、中山郡も廃止され、定州に編入されることとなりました。これにより、中山郡としての歴史は幕を閉じることになります。

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