中島弥団次

中島 弥団次の生涯

中島弥団次（中島彌團次、生年1886年6月13日 - 没年1962年12月21日）は、日本の政治家であり、大蔵官僚、実業家としても知られています。高知県安芸郡野根村に生まれ、海運業を営んでいた中島弥平次、也久の長男として成長しました。

学歴と初期の経歴

野根尋常高等小学校を経て、江陽学舎や高知県立中学海南学校での教育を受けた中島は、1908年に第六高等学校文科甲類を卒業しました。その後上京し、浜口雄幸の下で学び、1909年には東京帝国大学法科大学の政治学科に入学し、1912年に卒業します。

大蔵省に入省したのは、1912年のことです。最初は内務省で青森県属として勤務し、その後大蔵省に転任して専売局で多くの役職を歴任しました。特に、専売局長官官房や事業部煙草課長代理などの役割を担い、専門的な知識を深めていきました。

政界進出と役職

1924年には浜口大蔵大臣の秘書官に就任し、浜口が内務大臣に転任すると同時に、秘書官としての職務も引き継ぎましたが、1927年に浜口が内務大臣を辞任した際に、中島も秘書官を辞職しました。それにもかかわらず、同年には立憲民政党の秘書となり、1928年の第16回[[衆議院議員総選挙]]で東京府第二区から出馬し、当選を果たしました。

その後は、第21回総選挙までの6回連続で当選するという快挙を達成し、内閣での役割も多岐にわたり、財政厳縮策を推進する傍ら、若槻内閣や廣田内閣でも重要なポストを歴任しました。

特異な事件と政界の変遷

中島は、浜口内閣で官吏の減俸を試みた際、強い抵抗に遭い、首相官邸において記者団を守ろうとする過程で発砲事件を引き起こし、「ピストル弥団次」との異名で知られるようになりました。この事件は政治的な議論を巻き起こし、彼の名前は広く知れ渡ることとなります。

しかし1946年には公職追放の憂き目に遭い、その後は企業の取締役や監査役として経済界に身を置いていました。1950年に追放が解除された後は、政界に復帰し、改進党や日本民主党にて顧問の役割を果たしました。

その後の人生

中島弥団次の生涯は、政界と官僚制度の変遷に多大な影響を与えたものでした。晩年までその関心は尽きることなく、1962年に亡くなるまで、彼の言動は日本の政治の一翼を担うものであり続けました。彼の業績は、今なお多くの文献や資料に記されており、政治史の重要な一部分として語り継がれています。

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