中支那派遣軍

中支那派遣軍

中支那派遣軍（なかしなはけんぐん）は、大日本帝国陸軍の一つの方面軍であり、1938年に設立されました。本部は上海に置かれ、主に中国本土での軍事活動を展開しました。特に、南京攻略戦の後、戦局を維持するために新たに編成された部隊として重要な役割を果たしました。

沿革

この軍は、1938年2月14日に南京攻略戦が終結した後に、上海派遣軍および第10軍の上級司令部を解体し、一から新たな編成を行うことで誕生しました。翌年の1939年9月23日には、中支那派遣軍と北支那方面軍が統一される形で新たな上級司令部である支那派遣軍が設置され、その過程で戦闘序列が解除されることとなりました。

組織概要

中支那派遣軍には特に決まった通称名はなく、戦闘序列解除は1939年9月23日まで続いていました。軍の編成は1938年2月14日から始まり、最終的に大本営に所属しました。この時期には、畑俊六大将が最初の司令官として指揮を執り、またその後には山田乙三大将が指揮を引き継ぎました。

主要な指揮官と参謀

最初の司令官である畑大将は1938年の2月14日から同年12月14日までの間、その地位にありました。続いて、山田大将が1938年の2月15日からその後の指揮を続けました。また、参謀長には河辺正三少将が1938年の2月15日から1939年の1月30日まで、さらに吉本貞一少将がその後引き継ぎました。

参謀副長と司令部附

参謀副長としては、武藤章大佐が初代に任命され、1938年の2月14日から7月14日までの間任務に就きました。その後、鈴木宗作少将が引き継ぎました。また司令部附としては、小野寺信陸軍歩兵中佐が1938年の10月からの任期を務めました。

隷下部隊

中支那派遣軍は、戦闘序列解除時には複数の師団を隷下に抱えていました。主な隷下部隊には以下のような師団が存在しました。

• - 第15師団
• - 第17師団
• - 第22師団
• - 第116師団
• - 第11軍
• - 第3師団
• - 第6師団
• - 第13師団
• - 第33師団
• - 第34師団
• - 第39師団
• - 第101師団
• - 第106師団

これらの師団はそれぞれ重要な役割を担い、戦局に影響を与えました。中支那派遣軍は最終的に1940年頃に解体され、戦局の変化に伴い日本陸軍も再編成を余儀なくされました。

参考文献

本内容は松崎昭一著の「第6章 日中和平工作と軍部」『大陸侵攻と戦時体制』よりの情報を基にしています。

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