中田清秀

中田 清秀の生涯とオウム真理教との関わり

中田清秀（なかた きよひで、1947年11月3日生まれ）は、愛知県出身の元暴力団員であり、オウム真理教の元幹部です。彼は名古屋市北区に生まれ、若い頃から暴力団の世界に身を置いていました。まずは柳川組に所属した後、小車誠会に加わり、会長代行としての役割も果たしました。さらに、自ら秀政一家を組織し、様々な活動を行いましたが、その一方で1984年には銃刀法違反により逮捕され、1987年まで広島刑務所で服役しました。

出所後、彼は妻の影響で1988年にオウム真理教に入信することとなります。名古屋市で喫茶店を営みつつも、彼は元暴力団員としての背景を活かし、不動産の取引や銃の調達に関与していたと言われています。中田はオウムを「全宇宙オウム連合麻原一家」と称し、宗教団体への強い信仰を持っていました。

オウム真理教との関係

オウム真理教入信以前の中田は、非常に現実的で死後の存在を疑っていましたが、ある日ノストラダムスの本を読みながら神秘的な体験をしました。この体験がきっかけで彼は神秘的な世界に興味を抱き、仏教や神道の修行を始めることになります。次第に彼はオカルト趣味の雑誌に触れ、麻原彰晃の著書に感銘を受け、最終的にはオウム真理教のセミナーに参加する決意を固めました。

最初に麻原に接触した際は、その人間性に疑問を持っていましたが、彼との対話を通じて「本物」と確信するに至ります。その後、麻原からの言葉に鼓舞され、入信を決意しました。オウム真理教に入った後も、彼は多くの神秘的な体験を重ね、至福感を得ることができました。

教団の脱会とその後の活動

1995年4月、中田は脱会信者を脅し戻そうとしたとして逮捕されました。裁判では恐喝罪では無罪となるも、保険会社への詐欺未遂で懲役1年・執行猶予3年の判決を受けました。その後、彼はオウムを脱会し、「中田グループ」を結成しました。岐阜県飛騨市で「聖白虎ヨガ密教の集い」を立ち上げたものの、2001年にはこのグループも解散しました。

オウム真理教脱会後、中田は土地の転売や洋服のリフォーム店を経営して生活を支えていました。しかし、2017年には自宅で長男に対して日本刀での攻撃を試みたとして逮捕され、事件は大きな波紋を呼ぶことになりました。

中田清秀の複雑な人生は、暴力団に始まり、オウム真理教との関わり、そして脱会後の活動と続きます。彼の経験は、信仰や人間関係、そして過去の行動がどのように人の人生に影響を与えるのかを考えさせられるものであると言えるでしょう。

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