中華人民共和国の教育とは？意味をやさしく解説

中華人民共和国の教育

中華人民共和国における教育制度は、国の発展と密接に結びついており、公的教育制度が整備されています。教育は中華人民共和国教育部が所管し、義務教育は6歳から9年間、公費で提供されます。この義務教育は、小学校と中学校の9年間で構成され、2005年までに全国の約95%の地域で実施されています。

教育段階

- 就学前教育: 3歳から6歳までの幼児を対象に、幼稚園（幼児園）や小学校併設の幼児学級で行われます。
- 義務教育: 小学校（小学）と中学校（初級中学）の9年間。小学校は基本的に6年制ですが、農村部では5年制も少なくありません。中学校は基本3年制ですが、農村部では4年制もあります。
- 後期中等教育: 普通教育を行う高級中学（3年制）と、職業教育を行う中等専門学校（4～5年制）、技術労働者学校（3年制）、職業中学（2～3年制）に分かれます。
- 高等教育: 大学（大学・学院）、専科学校、職業技術学院があります。入学試験は普通高等学校招生全国統一考試（日本の大学入学共通テストに相当）に一本化されています。

- 大学（大学・学院）には4～5年制の本科と2～3年制の専科があります。本科は日本の大学、専科は短期大学に相当します。
- 専科のみの学校は専科学校と呼ばれ、日本の短期大学に相当します。
- 職業技術学院では、専科と同様の職業教育を受けることができ、日本の職業能力開発短期大学校に相当します。

また、スポーツ選手や囲碁のプロ棋士など、幼少期から通常の教育課程を経ていないトップレベルの選手を、清華大学などの名門大学へ無試験で推薦入学させる制度も存在します。

大学院（研究生院）は大学だけでなく、中国科学院や中国社会科学院などの研究所にも設置されています。

社会人を対象とした教育としては、業余学校、夜間大学・通信大学、ラジオ・テレビ大学などがあり、識字訓練から大学レベルの専門教育まで、幅広い教育訓練が提供されています。