中華統一促進党

中華統一促進党（ちゅうかとういつそくしんとう）

中華統一促進党は、2005年9月9日に台湾で結党された政党です。略称は統促党。前身は保衛中華大同盟です。総裁は張安楽であり、彼は中国民主進歩党の党員でもあります。この党は、台湾における極端な中華民族主義を掲げ、中華人民共和国との急進的な統一を主張しています。その活動は、しばしば物議を醸しており、台湾社会において重要な存在となっています。

概要

設立当初から、元暴力団幹部が関与していると報じられており、その活動には暴力的な側面も指摘されています。彼らは、中華人民共和国の国旗を掲げた活動を行い、中国共産党主導による統一を支持しています。特に、盧溝橋事件や終戦の日などの歴史的な日に、日本台湾交流協会台北事務所前で抗議活動を毎年行っています。これは、彼らの反日的な立場と、中国との統一への強い思いを表しています。

ひまわり学生運動への反対

2014年のひまわり学生運動では、海峡両岸サービス貿易協定に反対する学生たちに対し、中華統一促進党は積極的に同協定を支持しました。彼らは、この運動を民進党などの泛緑連盟の謀略であると主張し、街宣車で「民進党は汚職まみれだ」と訴えました。しかし、学生たちは彼らの主張を無視し、結局、サービス貿易協定は批准されず、彼らの主張は反映されませんでした。

事件

中華統一促進党の活動は、多くの事件を引き起こしています。2017年には、党員の李承龍が日本統治時代の技師である八田與一の銅像を破壊し、懲役5年の判決を受けました。また、別の党員が台北市内の神社で狛犬を破壊し、盗むという事件も発生しました。これらの事件は、彼らの過激な行動と、反日的な思想を浮き彫りにしました。

2017年には、中国共産党から年間数千万元の資金提供を受けていた疑惑が浮上しました。この資金提供は、中華民国の政治献金法に違反する可能性があり、政府は党の許可を取り消す方針を検討しました。さらに、彼らは中華人民共和国の国旗を着用して台北市内を行進し、その親中姿勢を強く示しました。

2018年には、日本台湾交流協会の台北事務所前で慰安婦像を掲げた活動を行い、2019年には香港の書店関係者に対して妨害行為を行いました。これらの行動は、彼らの活動が単なる政治的な主張にとどまらず、暴力的な手段を伴うものであることを示しています。さらに、香港の民主活動家が台湾を訪問した際には、彼らに対して暴力や脅迫を行ったともされています。

マフィア等との繋がり

張安楽総裁自身が、台湾最大の黒社会組織である竹聯幇の元最高幹部であり、チャイニーズ・マフィアとの繋がりがあるとされています。また、沖縄県の指定暴力団である旭琉會のメンバーと面会しているとの報道もあります。これらの事実は、中華統一促進党が、暴力組織と深く関わっている可能性を示唆しています。

中華人民共和国との繋がり

2024年には、中華人民共和国から多額の資金提供を受け、総統選挙などで世論工作を試みていたとして検察に起訴されました。この事件を受け、内政部は「組織的に中国のために働き、台湾の治安や社会秩序を破壊しようとしている」として、司法院に党の解散を請求しました。これらの事実は、中華統一促進党が単なる政治団体ではなく、中国の代理人として活動している疑いを強く示唆しています。

まとめ

中華統一促進党は、極端な中華民族主義を掲げ、中国との統一を主張する台湾の政党です。その活動は、過激な行動や事件を引き起こし、台湾社会において多くの問題を提起しています。彼らの活動は、中国からの資金提供疑惑やマフィアとの関係など、様々な問題を含んでおり、その存在は台湾の政治情勢に大きな影響を与えています。

脚注

中華統一促進黨
中華統一促進黨 (china999) - Facebook

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