中西章一

中西 章一（なかにし しょういち）氏は、1932年（昭和7年）6月21日に生まれ、2005年（平成17年）8月18日に亡くなった、日本の北海道を拠点に活動したエッセイストであり、ラジオ・テレビパーソナリティです。

北海道で生まれ育った中西氏は、札幌師範附属小学校（現在の北海道教育大学附属小学校）に入学し、そこで北海道大学総長を務めることになる丹保憲仁氏と1年生からの幼馴染として出会いました。旧制の北海道庁立第一中学校（現在の札幌南高校）に在学中に新制高校への移行期を経験し、新制の札幌北高校を経て、東京の中央大学法学部で学びました。

大学卒業後、教育者として北海道帯広農業高等学校で教諭を務めた後、ホテル三愛（現在の札幌パークホテル）での勤務を経験しました。その後、家業である中西印刷の経営に携わり社長に就任。1986年に相談役に退くと同時に、STVラジオの番組「オハヨー！ほっかいどう」内のコーナー「ジャーナル談話室」に出演を開始し、本格的にメディアの世界に入ります。この頃から、各種メディアで随筆を発表するエッセイストとしても活動しました。

1988年からはSTVラジオのパーソナリティとして、平日午前帯のワイド番組を長年担当し、その親しみやすい語り口で人気を博しました。さらに、テレビの世界へも進出し、1990年からは早朝の情報ワイド番組にコメンテーターとして登場。特に、1991年から約10年間にわたりSTVテレビの夕方の看板番組『どさんこワイド』で初代コメンテーターを務め、番組の顔として北海道の多くの視聴者に親しまれました。

しかし、1990年からは腎臓病を患い、持病と向き合いながらのメディア活動が続きました。闘病生活を送りながらも精力的に出演を続けましたが、2000年にテレビ・ラジオの第一線から一度身を引くことになります。

メディア活動から遠ざかっていましたが、2003年には札幌のコミュニティFM局である三角山放送局でパーソナリティとして再びマイクの前に立ち、活動を再開しました。しかし、その活動も長くは続かず、2005年8月18日午前1時5分、多臓器不全のため、73歳でこの世を去りました。

随筆家としては、札幌パークホテルの歴史を綴った『中島公園のほとりで』や、自身の内面を語るエッセイ集『こころの財布』などの著書があります。

中西章一氏は、多岐にわたるキャリアを経て、北海道の多くの人々に親しまれ、ラジオやテレビ、そして随筆を通じて地域に根ざした視点を発信し続けました。その温かい人柄と語り口は、多くの道民の記憶に残っています。

主な出演番組
テレビ番組（STVテレビ）
ちょっと和久井の2時ですよ（1987年～1989年）
朝6生ワイド（1990年4月〜1991年9月）
どさんこワイド（1991年～2000年）
ラジオ番組（STVラジオ）
ジャーナル談話室（「オハヨー! ほっかいどう」内、1986年～1987年）
中西章一の二人三脚（1988年〜1991年）
中西章一の日曜朝から元気です（1994年～1997年）
ラジオ番組（三角山放送局）
三角山タウンボイス～あなたが主役～（2003年～2004年）

著書
『中島公園のほとりで : 札幌パークホテル二十年のあゆみ』三井観光開発札幌パークホテル、1985年11月15日。
『こころの財布』中西出版、1987年6月。

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