中雨竜仮乗降場

中雨竜仮乗降場について

中雨竜仮乗降場（なかうりゅうかりじょうこうじょ）は、かつて北海道雨竜郡雨竜町満寿に位置していた、日本国有鉄道（国鉄）札沼線の仮乗降場（廃駅）です。この仮乗降場は、1972年（昭和47年）に札沼線の新十津川駅と石狩沼田駅の間が廃止された際に、駅に昇格することなくその役割を終えました。

歴史

中雨竜仮乗降場は、1956年（昭和31年）11月16日に、国鉄の局設定による仮乗降場として新たに設置されました。しかし、1972年（昭和47年）6月19日に、札沼線の新十津川駅 - 石狩沼田駅間が廃止されたことに伴い、その歴史に幕を閉じました。短い期間ではありましたが、地域住民の足として利用されていました。

駅の構造

駅の構造は、新十津川駅に向かって左側に単式ホーム1面1線を有するシンプルなものでした。ホーム上には、横に張り出す形で待合室が設けられており、利用者が列車を待つ際に雨風をしのげるようになっていました。

駅周辺の状況

駅の周辺には、雨竜中学校と雨竜小学校があり、地域における重要な拠点としての役割を担っていました。しかし、現在では駅の跡地は完全に均され、畑として利用されています。かつての軌道の位置とも異なるため、駅の痕跡は全く残っていません。当時の面影を偲ぶことは難しく、歴史の中に埋もれています。

隣接する駅

札沼線における隣接駅は以下の通りでした。

雨竜駅
中雨竜仮乗降場
* 石狩追分駅

その他の情報

1967年および1971年に国土地理院によって測量された2万5千分の1地形図「江部乙」には、この地域の様子が記録されています。また、中雨竜仮乗降場は、赤字83線の一つとしても知られています。さらに、1963年に撮影された航空写真には、当駅の位置が確認できます。これらの記録は、中雨竜仮乗降場の歴史を理解する上で貴重な資料となっています。

中雨竜仮乗降場は、その短い歴史の中で地域住民の生活を支えましたが、現在ではその痕跡をほとんど見ることができません。しかし、その存在は、かつての札沼線の歴史と、地域の人々の生活を物語る重要な一部として、記憶されるべきでしょう。

もう一度検索