久留米競輪場

久留米競輪場の概要

久留米競輪場は、福岡県久留米市に位置する競輪場で、久留米市によって運営されています。競技はJKA西日本地区本部九州支部が担当し、電話投票の際は競輪場コード83#が使われます。

この競輪場は、1949年の春に全国で7番目の競輪場として開設されました。設立当初の資金は戦災復興のためのもので、1,200万円が投じられました。1949年7月30日には、第1回競輪大会が開催され、わずか6日間で1,700万円の売上を記録。これにより、開設にかかる建設費が一度に回収されたことは、久留米競輪場の歴史における大きな出来事でした。すぐに多くの市民の注目を集め、競輪のブームを起こしました。

その後、入場料は一時期有料でしたが、2019年度からは無料化され、より多くの人々が気軽に訪れることができるようになりました。過去には全日本選抜競輪やふるさとダービーなど、様々な重要な競技がここで行われており、その中には、名選手・中野浩一が多くの記録を残したことでも知られています。彼を称えた『中野カップレース』や、戸上守を称える『戸上守杯』など、名誉ある大会も年々開催されています。

バンクと場内設備

競輪場のバンクは400mの標準的なもので、どの脚質の選手にも有利不利が少ない設計です。競技観戦は非常に快適ですが、メインスタンドは老朽化のため閉鎖されています。観客は主にバックスタンドからレース観戦をすることになります。また、特別観覧席はバックスタンドの下層部分に位置し、選手の動きを近くで感じることができます。

競輪場全体には、選手宿舎や大画面映像装置も設置されています。この施設は将来的に全面的な建て替えが計画されており、2030年頃に完成する予定です。新しいスタンドが設けられ、地域住民が普段から利用可能な芝生スペースが加わることで、久留米競輪場はただの競技場にとどまらないコミュニティスペースへと進化することが期待されています。

アクセス情報

久留米競輪場へのアクセスは非常に便利です。西鉄久留米駅またはJR九州久留米駅から、無料送迎バスが運行しており、所要時間はそれぞれ約15分と20分です。また、一般路線バスも利用可能で、駅から競輪場口まで歩くことができます。さらに、場外車券売場としてはサテライト北九州やサテライト久留米、サテライト中洲があり、各所からのアクセスも充実しています。

地域への貢献

熊本地震の影響で損壊した熊本競輪場からの代替開催が行われた例もあり、久留米競輪場は地域スポーツの拠点として重要な役割を果たしています。このように、久留米競輪場は歴史的にも文化的にも地域に根差した存在であり、今後も競技の振興だけでなく、地域全体の活性化に寄与していくことが期待されています。

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