乙女坂駅

乙女坂駅について

乙女坂駅（おとめざかえき）は、岐阜県大垣市南市橋町に位置する西濃鉄道市橋線の貨物駅です。この駅は市橋線の最終地点であり、主に貨物輸送が行われています。2003年以降は、矢橋工業からの石灰石の搬送専用駅として機能しています。

駅の歴史

この駅は1928年12月17日に美濃赤坂と市橋の間の開業と共に設けられました。当初は貨物部門のみの営業が行われ、多くの産業用貨物を扱ってきました。長年にわたり地域の経済に寄与してきた駅ですが、2022年には近隣の猿岩駅との区間が廃止されることが決まり、同年の9月1日にはその運行が正式に終了しました。この結果、乙女坂駅の構内にはその設備が移設され、運用形態に変化が加わりました。

駅の構造

乙女坂駅の構内は、本線の他に3本の側線を有しています。一部の側線は猿岩駅手前まで延びており、運行される貨物列車の便宜を図っています。周辺のインフラ整備と合わせ、地域内の物流を支える重要な役割を担っています。

取扱貨物

当駅の主な業務は、隣接する矢橋工業のホッパーからホッパ車へ石灰石を運搬することです。このプロセスでは、貨物列車が美濃赤坂駅を出発し、東海道本線を経由して笠寺駅に向かいます。続いて、名古屋臨海鉄道の東港線南港線にアクセスし、最終的には名古屋南貨物駅から専用線を使って日本製鉄名古屋製鉄所内の矢橋工業名古屋事業部へ石灰石が運ばれています。これにより、地域産業のニーズに応えつつ、安定した輸送ルートを確保しています。

駅周辺の情報

駅の周辺には、地域の産業を支える工場やインフラがあります。特に、矢橋工業と河合石灰工業が位置しており、どちらも石灰石関連の産業で重要な役割を果たしています。また、国道417号や杭瀬川が近くを流れ、自然環境も豊かです。さらに、石引神社などの歴史的なスポットも周囲に点在しています。

隣接駅および廃止区間

現存している区間では、乙女坂駅は美濃赤坂駅と接しています。かつては美濃赤坂駅との間に赤坂本町駅が存在していましたが、1945年に廃止されました。また、乙女坂駅から猿岩駅への間は2022年に廃止され、この区間の一部が乙女坂駅に統合されました。

結論

乙女坂駅は、岐阜県大垣市における重要な物流拠点として、長い歴史を持ちます。今後も地域経済を支える役割を果たしていくことが期待されます。貨物輸送が中心の駅として、特に石灰石の専門的な搬送に特化した運営が行われています。

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